8. カーネル
Red Hat Enterprise Linux 5.6 で出荷されるカーネルには、数百に及ぶ Linux カーネルのバグ修正と拡張機能含まれています。今回のリリースで、カーネルに追加された各バグ修正と拡張機能については、Red Hat Enterprise Linux 5.6 Technical Notes のカーネルの章をご覧下さい。
今回のリリースにおけるカーネルへの更新と追加で最も注目すべき点は以下の通りです:
- Trusted Platform Module (TPM) マイクロコントローラ用の tpm_tis ドライバをブート時に自動的にロード
- AMDプロセッサ上における Actual Performance Clock Counter (APERF) 及び Maximum Qualified Performance Clock Counter (MPERF) Model-Specific Registers (MSRs) のサポートの追加
- ITE-887x チップのサポートの追加
- Power PC プラットフォーム用の VIO 電力管理サポートの追加
- qeth ドライバにおける OSX と OSM OSA CHPID タイプのサポートの追加
- Advanced Linux Sound Architecture - High Definition Audio (ALSA-HDA) ドライバの更新
- 統合されたコンパイルサーバーのクライアント、自動構造のプリティプリンティング、迅速化・改善されたスタックバックトレース、及び新たなサンプルスクリプトを提供する、SystemTap のバージョン 1.3 へ更新
- Kernel Probes (kprobes) 実装の更新
- タスク毎の統計インターフェース (taskstats) の更新
- TCP 3次輻輳制御のサポートの追加
- ネットワーキングスタック内の単一パケットスケジューラの新たなサポートの追加
- ユーザーがサードパーティーアプリケーション用にポートを予約したり、既知の問題ポートをブラックリストすることを可能とする、ip_local_reserved_ports と ip_local_port_range パラメータの2つのネットワーキングチューニングパラメータの追加
- /dev/zero デバイスの ZERO_PAGE mmap をスキップするための、/proc/sys/vm/vm_devzero_optimized パラメータの追加
- iSCSI イニシエータ及び iSNS サーバーにおける iSNS 用の機能強化の追加
- Kernel Application Binary Interface (kABI) の更新