第5章 Google Cloud Platform での Google Compute Engine インスタンスとしての Red Hat Enterprise Linux イメージのデプロイメント
Google Cloud Platform (GCP) に Google Compute Engine (GCE) インスタンスとして Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 7 イメージをデプロイするオプションは複数あります。本章では、イメージを選択するオプションを説明し、ホストシステムおよび仮想マシンのシステム要件の一覧を紹介します。本章では、ISO イメージからカスタム VM を作成し、GCE にアップロードして、インスタンスを起動する手順を説明します。
この章では、Google のドキュメントを参照している箇所が多数あります。多くの手順に関する詳細は、参照している Google ドキュメントを参照してください。
GCP 向けの Red Hat 製品認定の一覧は、Red Hat on Google Cloud Platform を参照してください。
前提条件
- Red Hat カスタマーポータル のアカウントがある (本章の手順を完了するのに必要)。
- Google Cloud Platform コンソールにアクセスするために、GCP でアカウントを作成している。詳細は Google Cloud を参照してください。
- Red Hat Cloud Access プログラム で、Red Hat サブスクリプションを有効にしている。Red Hat Cloud Access プログラムでは、Red Hat のサブスクリプションを、物理システムまたはオンプレミスシステムから、Red Hat のフルサポートのある GCP へ移動できます。
5.1. GCP での Red Hat Enterprise Linux イメージオプション
以下の表には、イメージの選択肢を記載し、イメージオプションの相違点を示しています。
イメージオプション | サブスクリプション | サンプルシナリオ | 留意事項 |
---|---|---|---|
GCP に移動するカスタムイメージをデプロイすることを選択する | 既存の Red Hat サブスクリプションを活用する | Red Hat Cloud Access プログラム を使用してサブスクリプションを有効にし、カスタムイメージをアップロードし、サブスクリプションを割り当てます。 | その他のすべてのインスタンスコストを支払うことになりますが、サブスクリプション自体には Red Hat 製品コストが含まれます。 GCP に移行するカスタムイメージは、既存の Red Hat サブスクリプションを活用するため、クラウドアクセスイメージと呼ばれています。Red Hat は、クラウドアクセスイメージを直接サポートします。 |
RHEL を含む既存の GCP イメージをデプロイすることを選択する | GCP イメージには、Red Hat 製品が含まれる | GCP Compute Engine でインスタンスを起動する時に RHEL イメージを選択するか、Google Cloud Platform Marketplace からイメージを選択します。 | 従量課金モデルでは、GCP に 1 時間ごとに支払います。このようなイメージはオンデマンドイメージと呼ばれています。GCP は、サポート契約に基づいてオンデマンドイメージのサポートを提供します。 |
オンデマンドインスタンスは、Red Hat Cloud Access インスタンスに変換できません。オンデマンドイメージから Red Hat Cloud Access bring-your-own subscription (BYOS) イメージに変更するには、Red Hat Cloud Access インスタンスを新たに作成し、オンデマンドインスタンスからデータを移行します。データを移行した後に、オンデマンドのインスタンスをキャンセルして二重請求を回避します。
本章の残りの部分には、カスタムイメージに関する情報および手順が記載されています。