7.2. Soft-iWARP の設定
Soft-iWARP (siw) は、Linux TCP/IP ネットワークスタックを介して iWARP Remote Direct Memory Access (RDMA) トランスポートを実装します。これにより、標準のイーサネットアダプターを備えたシステムが、iWARP アダプター、または Soft-iWARP ドライバーを実行している別のシステム、または iWARP をサポートするハードウェアを備えたホストと相互運用できるようになります。
Soft-iWARP 機能は、テクノロジープレビューとしてのみ提供されます。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品サポートのサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされておらず、機能的に完全ではない可能性があるため、Red Hat では実稼働環境での使用を推奨していません。テクノロジープレビュー機能では、最新の製品機能をいち早く提供します。これにより、お客様は開発段階で機能をテストし、フィードバックを提供できます。
テクノロジープレビュー機能のサポート範囲については、Red Hat カスタマーポータルの テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
Soft-iWARP を設定する際には、スクリプトで次の手順を使用して、システムの起動時に自動的にスクリプトを実行できます。
前提条件
- イーサネットアダプターが搭載されている。
手順
iproute
パッケージ、libibverbs
パッケージ、libibverbs-utils
パッケージ、およびinfiniband-diags
パッケージをインストールします。#
yum
install iproute libibverbs libibverbs-utils infiniband-diagsRDMA リンクを表示します。
# rdma link show
siw
カーネルモジュールをロードします。# modprobe siw
enp0s1
インターフェイスを使用する、siw0
という名前の新しいsiw
デバイスを追加します。# rdma link add siw0 type siw netdev enp0s1
検証
すべての RDMA リンクの状態を表示します。
# rdma link show link siw0/1 state ACTIVE physical_state LINK_UP netdev enp0s1
利用可能な RDMA デバイスをリスト表示します。
# ibv_devices device node GUID ------ ---------------- siw0 0250b6fffea19d61
ibv_devinfo
ユーティリティーを使用して、詳細なステータスを表示することができます。# ibv_devinfo siw0 hca_id: siw0 transport: iWARP (1) fw_ver: 0.0.0 node_guid: 0250:b6ff:fea1:9d61 sys_image_guid: 0250:b6ff:fea1:9d61 vendor_id: 0x626d74 vendor_part_id: 1 hw_ver: 0x0 phys_port_cnt: 1 port: 1 state: PORT_ACTIVE (4) max_mtu: 1024 (3) active_mtu: 1024 (3) sm_lid: 0 port_lid: 0 port_lmc: 0x00 link_layer: Ethernet