第7章 IdM Directory Server のパフォーマンスの調整


Directory Server のリソースと動作を制御する LDAP 属性を調整して、Identity Management のデータベースのパフォーマンスをチューニングできます。

以下の項目を微調整できます。

  • Directory Server が データをキャッシュ する方法を調整する。
  • Directory Server の リソース制限 を調整する。
  • パフォーマンスに最も影響を与える タイムアウト を調整する。
  • LDIF ファイルのカスタム Directory Server 設定を使用して IdM サーバーまたはレプリカをインストールする。

7.1. IdM Directory Server のエントリーキャッシュサイズの調整

重要

カスタム値を適用する必要性が高い場合を除き、この設定を変更しないでください。IdM Directory Server は、パフォーマンスを最適化するために、組み込みのキャッシュ自動サイズ調整機能を使用します。

nsslapd-cachememsize 属性は、エントリーキャッシュで利用可能なメモリー領域のサイズ (バイト単位) を指定します。この属性は、Directory Server が使用する物理 RAM の量を制御するための最も重要な値の 1 つです。

エントリーキャッシュサイズが小さすぎる場合、/var/log/dirsrv/slapd-<instance_name>/errors ログファイルの Directory Server エラーログに次のエラーが表示されることがあります。

REASON: entry too large (83886080 bytes) for the import buffer size (67108864 bytes).  Try increasing nsslapd-cachememsize.

Red Hat では、エントリーキャッシュとデータベースインデックスエントリーキャッシュをメモリー内に収めることを推奨しています。

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表7.1 nsslapd-cachememsize 属性値

デフォルト値

209715200 (200 MiB)

有効な範囲

500000 - 18446744073709551615 (500 kB - (264-1))

エントリー DN の場所

cn=<database_name>,cn=ldbm database,cn=plugins,cn=config

前提条件

  • LDAP Directory Manager のパスワード

手順

  1. 自動キャッシュチューニングを無効にします。

    [root@server ~]# dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://<server_fqdn> backend config set --cache-autosize=0
  2. データベースの接尾辞と、対応するバックエンドを表示します。

    [root@server ~]# dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://<server_fqdn> backend suffix list
    cn=changelog (changelog)
    dc=example,dc=com (userroot)
    o=ipaca (ipaca)

    このコマンドにより、各接尾辞の横にバックエンドデータベースが表示されます。次の手順では、接尾辞のデータベース名を使用します。

  3. データベースのエントリーキャッシュサイズを設定します。この例では、userroot データベースのエントリーキャッシュを 2 ギガバイトに設定します。

    [root@server ~]# dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://<server_fqdn> backend suffix set --cache-memsize=2147483648 userroot
  4. Directory Server を再起動します。

    [root@server ~]# systemctl restart dirsrv.target
  5. IdM Directory Server のパフォーマンスを監視します。改善されない場合は、この手順を繰り返して cache-memsize を別の値に調整するか、キャッシュの自動サイズ調整を再度有効にします。

検証

  • nsslapd-cachememsize 属性の値を表示し、希望の値に設定されていることを確認します。

    [root@server ~]# ldapsearch -D "cn=Directory Manager" -w <directory_manager_password> -b "cn=userroot,cn=ldbm database,cn=plugins,cn=config" | grep nsslapd-cachememsize
    nsslapd-cachememsize: 2147483648
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