7.4. DN キャッシュサイズの調整
Red Hat は、パフォーマンスの最適化にビルドインのキャッシュサイズの自動調整機能を使用することを推奨します。auto-tuned の値を意図的に変更する必要がある場合を除き、この値は変更しないでください。
nsslapd-dncachememsize
属性は、識別名 (DN) キャッシュで利用可能なメモリー領域のサイズ (バイト単位) を指定します。DN キャッシュはデータベースのエントリーキャッシュと似ていますが、テーブルにはエントリー ID とエントリー DN のみが保存され、rename
および moddn
操作のルックアップ時間を短縮できます。
デフォルト値 |
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有効な範囲 |
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エントリー DN の場所 |
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前提条件
- LDAP Directory Manager のパスワード
手順
オプション: データベースの接尾辞とそれに対応するデータベース名を表示します。
[root@server ~]# dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://server.example.com backend suffix list dc=example,dc=com (userroot)
このコマンドにより、各接尾辞の横にバックエンドデータベースが表示されます。次の手順では、接尾辞のデータベース名を使用します。
データベースの DN キャッシュサイズを設定します。この例では、DN キャッシュを 20 メガバイトに設定します。
[root@server ~]# dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://server.example.com backend suffix set --dncache-memsize=20971520 userroot
Directory Server を再起動します。
[root@server ~]# systemctl restart dirsrv.target
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IdM ディレクトリーサーバーのパフォーマンスを監視します。希望どおりに変更されなかった場合にはこの手順を繰り返して
dncache-memsize
を別の値に調整するか、デフォルトの 10 MB に戻します。
検証
nsslapd-dncachememsize
属性の新しい値を表示し、希望の値に設定されていることを確認します。[root@server ~]# ldapsearch -D "cn=directory manager" -w DirectoryManagerPassword -b "cn=userroot,cn=ldbm database,cn=plugins,cn=config" | grep nsslapd-dncachememsize nsslapd-dncachememsize: 20971520
関連情報
- Directory Server 11 ドキュメントの nsslapd-dncachememsize