2.5. モジュールプロファイル
モジュールプロファイルは、サーバー、クライアント、開発、最小インストールなど、特定のユースケースでまとめてインストールされる推奨パッケージのリストです。このパッケージリストは、モジュールストリームに含まれないパッケージ (通常は BaseOS リポジトリー、またはそのストリームの依存関係) も含みます。
利便性のため、プロファイル (一度の操作で完了) を利用してパッケージのインストールを行えます。同じモジュールストリームから複数のプロファイルを利用してパッケージをインストールすることも、特に準備などを行わずに行えます。
各モジュールストリームではプロファイル数に制限がありません (ゼロにすることも可能)。特定のモジュールストリームについて、そのプロファイルの一部を デフォルト としてマークできます。デフォルトプロファイルは、プロファイルを明示的に指定しなかった場合、プロファイルのインストールアクションに使用されます。ただし、モジュールストリームのデフォルトプロファイルは必須ではありません。
例2.1 nodejs
モジュールプロファイル
Node.js ランタイム環境を提供する nodejs
モジュールは、インストール用に次のプロファイルを提供します。
# dnf module list nodejs
Name Stream Profiles Summary
nodejs 18 common [d], development, minimal, s2i Javascript runtime
Hint: [d]efault, [e]nabled, [x]disabled, [i]nstalled
この例では、次のプロファイルが利用可能です。
-
common
:実稼働環境に対応したパッケージ。これはデフォルトのプロファイル (d
) です。 -
development
:Node.js 開発ヘッダーを含む、実稼働環境に対応したパッケージ。 -
minimal
:Node.js ランタイム環境を提供するパッケージの最小セット。 -
s2i
:Node.js Source-to-Image (S2I) Linux コンテナーの作成に必要なパッケージ。