第3章 bootc-image-builder を使用した bootc 互換ベースディスクイメージの作成
テクノロジープレビューとして利用可能な bootc-image-builder
は、ブート可能なコンテナーイメージからディスクイメージを作成するためのコンテナー化されたツールです。ビルドしたイメージを使用して、エッジ、サーバー、クラウドなどのさまざまな環境にディスクイメージをデプロイできます。
Red Hat は、bootc-image-builder
ツールをテクノロジープレビューとして提供します。テクノロジープレビュー機能は、近々発表予定の製品イノベーションをリリースに先駆けて提供します。これにより、お客様は機能をテストし、開発プロセス中にフィードバックを提供することができます。ただし、これらの機能は完全にはサポートされません。テクノロジープレビュー機能のドキュメントは不完全であったり、基本的なインストールや設定に関する情報しか含まれていなかったりする場合があります。テクノロジープレビュー機能のサポート範囲については、Red Hat カスタマーポータルの テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
3.1. bootc-image-builder の RHEL 用イメージモードの導入
bootc-image-builder
ツールを使用すると、ブート可能なコンテナーイメージをさまざまなプラットフォームや形式のディスクイメージに変換できます。ブート可能なコンテナーイメージをディスクイメージに変換することは、ブート可能なコンテナーをインストールすることと同じです。これらのディスクイメージは、ターゲット環境にデプロイした後、コンテナーレジストリーから直接更新できます。
このリリースでは、プライベートレジストリーから取得されるベースディスクイメージを bootc-image-builder
を使用してビルドすることはサポートされていません。
bootc-image-builder tool
は、次のイメージタイプの生成をサポートします。
- 非接続インストールに適したディスクイメージ形式 (ISO など)
以下のような仮想ディスクイメージ形式:
- QEMU copy-on-write (QCOW2)
- Amazon Machine Image (AMI) - Raw
- 仮想マシンイメージ (VMI)
コンテナーイメージからデプロイすると同じインストール結果を得られるため、仮想マシンまたはサーバーを実行するときに便利です。同じコンテナーイメージからビルドする場合、当該一貫性は複数の異なるイメージタイプとプラットフォームにわたって保持されます。その結果、プラットフォーム間でオペレーティングシステムイメージを維持するための労力を最小限に抑えることができます。また、bootc-image-builder
を使用して新しいディスクイメージを再作成およびアップロードする代わりに、bootc
ツールを使用して、これらのディスクイメージからデプロイしたシステムを更新することもできます。
汎用ベースコンテナーイメージには、デフォルトのパスワードや SSH キーは含まれません。また、bootc-image-builder
ツールを使用して作成したディスクイメージには、cloud-init
などの一般的なディスクイメージで使用できるツールは含まれません。これらのディスクイメージは、変換されたコンテナーイメージのみで構成されます。
rhel-9-bootc
イメージを直接デプロイすることもできますが、このブート可能なベースイメージから派生した独自のカスタマイズイメージを作成することもできます。bootc-image-builder
ツールは、rhel-9-bootc
OCI コンテナーイメージを入力として受け取ります。