第4章 オーバークラウドの設定
アンダークラウドの設定が完了したので、残りのオーバークラウドリーフネットワークを設定することができます。これは、一連の設定ファイルを使用して行います。この作業が終わった後には、オーバークラウドをデプロイします。デプロイされる環境には、ルーティングを利用できるネットワークが複数セット実装されます。
4.1. ネットワークデータファイルの作成
リーフネットワークを定義するには、コンポーザブルネットワークとその属性の一覧が YAML 形式で記載された、ネットワークデータファイルを作成します。デフォルトのネットワークのデータは、アンダークラウドの /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/network_data.yaml
にあります。
手順
stack
ユーザーのローカルディレクトリーに、新しいnetwork_data_spine_leaf.yaml
ファイルを作成します。デフォルトのnetwork_data
ファイルをベースとして使用します。$ cp /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/network_data.yaml /home/stack/network_data_spine_leaf.yaml
network_data_spine_leaf.yaml
ファイルで、各ネットワークとリーフネットワークをコンポーザブルネットワーク項目として定義する YAML リストを作成します。たとえば、内部 API ネットワークとそのリーフネットワークは、以下の構文を使用して定義します。# Internal API - name: InternalApi name_lower: internal_api vip: true ip_subnet: '172.18.0.0/24' allocation_pools: [{'start': '172.18.0.4', 'end': '172.18.0.250'}] - name: InternalApi1 name_lower: internal_api1 vip: false ip_subnet: '172.18.1.0/24' allocation_pools: [{'start': '172.18.1.4', 'end': '172.18.1.250'}] - name: InternalApi2 name_lower: internal_api2 vip: false ip_subnet: '172.18.2.0/24' allocation_pools: [{'start': '172.18.2.4', 'end': '172.18.2.250'}]
Control Plane ネットワークは、アンダークラウドですでに作成済みなので、ネットワークデータファイルでは定義しません。ただし、パラメーターを手動で設定して、オーバークラウドが NIC を適切に設定できるようにする必要があります。
Controller ベースのサービスが含まれるネットワークについて、vip: true
と定義します。この例では、InternalApi
にこれらのサービスが含まれています。
コンポーザブルネットワークの完全な例は、付録A network_data ファイルの例を参照してください。