第2章 アンダークラウドの設定
本項では、コンポーザブルネットワークを使用するルーティング対応のスパイン/リーフを取り入れるための、アンダークラウド設定方法のユースケースについて説明します。
2.1. スパイン/リーフ用のプロビジョニングネットワークの設定
スパイン/リーフインフラストラクチャー用のプロビジョニングネットワークを設定するには、undercloud.conf
ファイルを編集して、以下の手順で定義されているように関連するパラメーターを設定します。
手順
-
アンダークラウドに
stack
ユーザーとしてログインします。 undercloud.conf
がまだない場合には、サンプルのテンプレートファイルをコピーします。[stack@director ~]$ cp /usr/share/instack-undercloud/undercloud.conf.sample ~/undercloud.conf
-
undercloud.conf
を編集します。 [DEFAULT]
セクションを以下のように編集します。local_ip
をleaf0
上のアンダークラウド IP に設定します。local_ip = 192.168.10.1/24
undercloud_public_vip
をアンダークラウドの外部向け IP アドレスに設定します。undercloud_public_vip = 10.1.1.1
undercloud_admin_vip
をアンダークラウドの管理用 IP アドレスに設定します。この IP アドレスは、通常 leaf0 上にあります。undercloud_admin_vip = 192.168.10.2
local_interface
を、ローカルネットワーク用にブリッジを設定するインターフェイスに設定します。local_interface = eth1
enable_routed_networks
をtrue
に設定します。enable_routed_networks = true
subnets
パラメーターを使用してサブネットの一覧を定義します。ルーティング対応のスパイン/リーフ内の各レイヤー 2 セグメントにサブネットを 1 つ定義します。subnets = leaf0,leaf1,leaf2
local_subnet
パラメーターでアンダークラウドにローカルな物理レイヤー 2 セグメントに関連付けられるサブネットを指定します。local_subnet = leaf0
subnets
パラメーターで定義されている各サブネットごとに新しいセクションを作成します。[leaf0] cidr = 192.168.10.0/24 dhcp_start = 192.168.10.10 dhcp_end = 192.168.10.90 inspection_iprange = 192.168.10.100,192.168.10.190 gateway = 192.168.10.1 masquerade = False [leaf1] cidr = 192.168.11.0/24 dhcp_start = 192.168.11.10 dhcp_end = 192.168.11.90 inspection_iprange = 192.168.11.100,192.168.11.190 gateway = 192.168.11.1 masquerade = False [leaf2] cidr = 192.168.12.0/24 dhcp_start = 192.168.12.10 dhcp_end = 192.168.12.90 inspection_iprange = 192.168.12.100,192.168.12.190 gateway = 192.168.12.1 masquerade = False
-
undercloud.conf
ファイルを保存します。 アンダークラウドをインストールするコマンドを実行します。
[stack@director ~]$ openstack undercloud install
これにより、プロビジョニングネットワーク / コントロールプレーン上に 3 つのサブネットが作成されます。オーバークラウドは、各ネットワークを使用して対応する各リーフ内にシステムをプロビジョニングします。
アンダークラウドに対する DHCP 要求が適切にリレーされるようにするには、DHCP リレーを設定する必要がある場合があります。次の項では、DHCP リレーの設定方法について説明します。