第1章 概要
本ガイドでは、認証サービスに Red Hat Single Sign-On(RH-SSO)サーバーを使用して、高可用性 Red Hat OpenStack Platform director 環境でフェデレーションを設定する方法について説明します。
1.1. 運用ゴール
本書に従うことで、OpenStack デプロイメントの認証サービスは RH-SSO とフェデレーションされ、以下の特徴があります。
- フェデレーションは、SAML(Security Assertion Markup Language)を基にします。
- ID プロバイダー(IdP)は RH-SSO で、Red Hat OpenStack Platform デプロイメント外部にあります。
- RH-SSO IdP は、フェデレーションされたユーザーバッキングストアとして Red Hat Identity Management(IdM)を使用します。その結果、ユーザーおよびグループは IdM で管理され、RH-SSO は IdM に保存されているユーザーおよびグループ情報を参照します。
-
IdM ユーザーは、IdM グループ
openstack-users
に追加されると、OpenStack へのアクセスが許可されます。 -
OpenStack Keystone には
federated_users
という名前のグループがあります。federated_users
グループのメンバーにはMember
ロールが割り当てられ、プロジェクトへのアクセス権限を付与します。 -
フェデレーションされた認証プロセス時に、IdM グループの
openstack-users
のメンバーは OpenStack Groupfederated_users
にマッピングされます。その結果、OpenStack にアクセスするために IdM ユーザーはopenstack-users
グループのメンバーである必要があります。ユーザーが IdM グループopenstack-users
のメンバーでない場合は、認証に失敗します。