1.6. サードパーティーのコンポーネント
1.6.1. サードパーティーのコンポーネント
一部の Red Hat OpenStack Platform コンポーネントは、サードパーティーのデータベース、サービス、およびツールを使用します。
1.6.1.1. データベース
- MariaDB は、Red Hat Enterprise Linux に同梱されるデフォルトのデータベースです。MariaDB を使用すると、Red Hat はオープンソースコミュニティーで開発されたオープンソースソフトウェアを完全にサポートできます。Telemetry 以外の各 OpenStack コンポーネントには、実行中の MariaDB サービスが必要です。したがって、完全な OpenStack クラウドサービスをデプロイする前に、またはスタンドアロンの OpenStack コンポーネントをインストールする前に、MariaDB をデプロイする必要があります。
- Telemetry サービスは、MongoDB データベースを使用して、コレクターエージェントから収集した使用状況データを保存します。コレクターエージェントと API サーバーのみがデータベースにアクセスできます。
1.6.1.2. メッセージング
RabbitMQ は、AMQP 標準をベースとした堅牢なオープンソースメッセージングシステムです。RabbitMQ は、幅広い商用サポートを備えた多くのエンタープライズシステムで使用される高パフォーマンスのメッセージブローカーです。Red Hat OpenStack Platform では、RabbitMQ はデフォルトで推奨されるメッセージブローカーです。
RabbitMQ は、キュー、分散、セキュリティー、管理、クラスタリング、フェデレーションなどの OpenStack トランザクションを管理します。また、高可用性およびクラスタリングのシナリオでも重要なロールを果たします。
1.6.1.3. 外部キャッシング
memcached や Redis などのキャッシュ用の外部アプリケーションは、永続性や共有ストレージを提供し、データベースの負荷を軽減することで動的な Web アプリケーションの高速化を行います。外部キャッシングは、さまざまな OpenStack コンポーネントによって使用されます。以下に例を示します。
- Object Storage サービスは、各クライアントがそれぞれの対話を再認証する代わりに、memcached を使用して認証されたクライアントをキャッシュします。
- デフォルトでは、ダッシュボードはセッションストレージに memcached を使用します。
- Identity サービスは、トークンの永続性に Redis または memcached を使用します。