第1章 Red Hat Satellite 6.11 の概要
このリリースノートには主に、今回リリースされた Red Hat Satellite 6 のデプロイメント時に考慮すべき主な変更点、機能拡張、テクノロジープレビューの項目、既知の問題、非推奨の機能、削除された機能について記載されています。この Red Hat Satellite 6 リリースのサポートライフサイクル中にリリースされた更新に関する注記は、それぞれの更新に付属するアドバイザリーテキストに表示されます。
1.1. 主な変更点
このリリースの Red Hat Satellite 6 には、次の主要な変更が含まれています。
- RHEL 7 および RHEL 8 でサポートされる接続および非接続のサーバー
- このリリースでは、接続および非接続の Satellite Server と Capsule Server の両方が RHEL 7 および RHEL 8 でサポートされます。
- RHEL 9 クライアントのサポート
-
Red Hat Satellite 6.11 は RHEL 9 ホストをサポートします。RHEL 9 のリポジトリーの名前は、
satellite-client-6-for-rhel-9-<arch>-rpms
で、<arch>
は必要なアーキテクチャーに置き換える必要があります。 - RHEL 7 から RHEL 8 への Satellite Server および Capsule Server のインストールアップグレード
Red Hat Satellite 6.11 では、Satellite Server と Capsule Server のインストールを Red Hat Enterprise Linux バージョン 7 からバージョン 8 にアップグレードできます。
Leapp を使用したインプレースアップグレード
詳細は、Leapp を使用した Satellite の Red Hat Enterprise Linux 8 インプレースへのアップグレード を参照してください。
インプレースアップグレードには現在、「既知の問題」 に記載されている複数の既知の問題があります。
移行
Satellite サーバーと Capsule サーバーを移行するには、ソースサーバーで Satellite サーバーまたは Capsule サーバーのバックアップを作成し、新しい Red Hat Enterprise Linux 8 サーバーでバックアップを復元します。
詳細は、Satellite の新しい Red Hat Enterprise Linux システムへの移行 を参照してください。
- 新しいホストページ
Red Hat Satellite 6.11 では、テクノロジープレビューとして新しいホストページが導入されました。
詳細は、「テクノロジープレビュー」 を参照してください。
- バージョンの混在はサポート対象外
- 非接続環境において、一部の Satellite のバージョンが異なる場合、コンテンツのインポートとエクスポートは機能しません。すべての Satellite Server が同じバージョンである必要があります。
- 製品バージョン固有のメンテナンスツール
このリリース以降、メンテナンスツールはグローバルリポジトリーから提供されなくなりました。代わりに、製品バージョンに固有のリポジトリーを使用して、正しく参照されているリポジトリーをより適切に識別します。
各リポジトリーの名前は、
rhel-7-server-satellite-maintenance-6.11-rpms
(RHEL 7 の場合) およびsatellite-maintenance-6.11-for-rhel-8-x86_64-rpms
(RHEL 8 の場合) です。- Puppet の統合 (オプション、デフォルトでは無効)
Puppet サーバーと Red Hat Satellite の統合により、Red Hat Satellite 内で Puppet を使用してホストを管理できるようになりました。
Red Hat Satellite を新規インストールして Puppet を使用する場合は、最初にそれを有効にする必要があります。Red Hat Satellite 6.11 にアップグレードした後、使用する予定がない場合は Puppet を無効にできます。
詳細については、Managing Configurations Using Puppet Integration in Red Hat Satellite を参照してください。
- Python 3.8 上での Pulp 3 の実行
- Pulp 3 は Python 3.6 では機能しません。Red Hat Satellite 6.11 へのアップグレード中に、Python 3.8 にアップグレードされます。
- Red Hat Satellite 6.11 リポジトリーの変更点
今回のリリースにより、
Satellite Client
リポジトリーがSatellite Tools
リポジトリーに置き換えられました。Satellite Client
リポジトリーにはhammer
パッケージが含まれないことに注意してください。Satellite Client
リポジトリーにはkatello-host-tools
、gofer
、qpid-proton
、rubygem-foreman_scap_client
パッケージが含まれます。また、Red Hat Satellite 6.11 では、以下のリポジトリーが追加または変更されています。
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Satellite-Utils
リポジトリーは、RHEL 7 および RHEL 8 のすべてのサポート対象バージョンのクライアントで実行するオプションです。 -
Satellite-Maintenance
リポジトリーは、メジャーバージョン (Red Hat Satellite 6 など) に加え、マイナーバージョン (Red Hat Satellite 6.11 など) も示すようになりました。
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- Capsule 証明書アーカイブの変更点
- Capsule 証明書アーカイブの内容が変更されました。Capsule Server のアップグレード時に、証明書アーカイブを再生成する必要があります。再生成の詳細については、Upgrading Capsule Server を参照してください。
- Capsule Server で Red Hat Subscription Management (RHSM) API と通信するための新しいデフォルトポート
- このリリースでは、Capsule Server がデフォルトでポート 443 上で RHSM API と通信できるようになりました。以前使用されていたポート 8443 は非推奨となり、自動設定更新を取得しない既存コンテンツホストに対してのみ引き続き開かれます。
- RHEL 8 へのモジュールベースのインストール
- このリリースでは、RHEL 8 への Satellite Server および関連パッケージのモジュールベースでのインストールがサポートされています。