第1章 アップグレードの概要
本章では、Red Hat Satellite 6.7 の前提条件、および利用可能なアップグレードパスを説明します。現在の Red Hat Satellite 6 インストールをアップグレードする前にお読みください。
本ガイドでは、「アップデート」、「アップグレード」、「マイグレーション (移行)」を以下の意味で使用します。
- アップグレード
- y-stream を基準にして、Satellite Server および Capsule Server のインストールを次のリリースに上げるプロセスです (たとえば Satellite 6.6 から Satellite 6.7)。
- アップデート
- z-stream を基準にして、Satellite Server および Capsule Server のインストールを次のリリースに上げるプロセスです (たとえば Satellite 6.7.0 から Satellite 6.7.1)。
- マイグレーション
- 既存の Satellite インストールを、別の Red Hat Enterprise Linux サーバーに移行するプロセスです。
Red Hat カスタマーポータルの Red Hat Satellite Upgrade Helper では、対話式のアップグレード手順がご利用になれます。このアプリケーションは、現在のバージョン番号に適した手順を提供します。アップグレードパスに固有の手順や、既知の問題を回避する手順を確認できます。詳細は、カスタマーポータルの「Satellite Upgrade Helper」を参照してください。
Red Hat Satellite Server および Capsule Server y-stream バージョンが一致する必要があります。たとえば、Satellite Server 6.6 は 6.7 Capsule Server と互換性がありませんが、Satellite Server 6.7 は Capsule Server 6.6 と互換性がありません。Satellite Server と Capsule Server のバージョンが一致しないと、Capsule Server が警告なしで失敗します。ただし、z-stream を Satellite Server よりも古いバージョンを使用する Capsule Server がサポートされます。たとえば、Satellite 6.7.1 Satellite Server は 6.7.0 Capsule Server と互換性があります。
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Satellite 6.7 へのアップグレードは、Satellite インフラストラクチャー全体に影響します。アップグレード前に以下を完了してください。
- 『 Red Hat Satellite 6.7 リリースノート』を参照してください。
- このガイドで、アップグレードプロセスとその影響について確認する。
- アップグレードパスの計画を立てる。詳細は、「アップグレードパス」 を参照してください。
- BZ#1665893 が解決されるまで、「Candlepin gets stuck during startup forever, logging huge thread dump to error.log」のナレッジベースアーティクルを読み、解決策の手順を実行してからアップグレードを開始します。
必要とされるダウンタイムを計画する。Satellite サービスはアップグレード時は停止する。アップグレードプロセスの期間は、ハードウェアの構成、ネットワークの速度、サーバーに保存されているデータ量により異なる可能性がある。
Satellite のアップグレードには約 1 〜 2 時間かかる。
Capsule のアップグレードには約 10 〜 30 分かかる。
- サーバーに十分なストレージ容量があることを確認する。詳細は、『 オンラインネットワークからの Satellite Server のインストール』の「 ストレージ要件 」および『 Capsule Server のインストール 』の「 ストレージ要件 」を参照してください。
- Satellite Server および全 Capsule Server をバックアップする。詳細は、『 Red Hat Satellite 6.6 管理 』ガイドの「Satellite Server および Capsule Server のバックアップ 」を参照してください。
- Satellite のバージョンごとに API コマンドが異なる場合があるので、使用しているスクリプトに Satellite API コマンドが含まれる場合は、アップデートの計画を立てる。API の変更点に関する情報は、Red Hat カスタマーポータルのナレッジベースアーティクル「API Changes Between Satellite Versions」を参照してください。
設定ファイルを手動で、または Hiera などのツールを使用して、カスタマイズした場合には、このカスタマイズした内容は、アップグレード時またはアップデート時にインストールスクリプトを実行すると上書きされます。satellite-installer スクリプトで --noop オプションを使用すると、変更をテストできます。詳細は、ナレッジベースソリューションの「How to use the noop option to check for changes in Satellite config files during an upgrade」を参照してください。