4.2. Trusted Artifact Signer のための Amazon RDS の設定
この手順を使用すると、Trillian 用の Red Hat の Trusted Artifact Signer (RHTAS) デフォルトデータベースを、Amazon の Relational Database Service (RDS) で管理されている MariaDB インスタンスに置き換えることができます。
Red Hat では、実稼働環境のワークロードには可用性の高い MariaDB データベースを使用することを推奨しています。
前提条件
- Amazon RDS コンソールにアクセスできる Amazon Web Services (AWS) アカウント。
-
cluster-admin
ロールでの OpenShift Web コンソールへのアクセス。 -
oc
、curl
、およびmysql
バイナリーがインストールされているワークステーション。 - データベースを作成し、MariaDB インスタンスにデータを入力する権限を持つコマンドラインアクセス。
手順
Amazon RDS コンソール を開き、新しい MariaDB インスタンスを 作成 します。
- MariaDB インスタンスがデプロイされ、利用可能になるまで待ちます。
ワークステーションから、リージョンエンドポイント、ポート、およびユーザー認証情報を指定して、新しいデータベースにログインします。
構文
mysql -h REGIONAL_ENDPOINT -P 3306 -u USER_NAME -p
例
$ mysql -h exampledb.1234.us-east-1.rds.amazonaws.com -P 3306 -u admin -p
trillian という名前の新規データベースを作成します。
例
create database trillian;
新規作成したデータベースに切り替えます。
例
use trillian;
trillian
という名前の新しいデータベースユーザーを作成し、新しく作成したユーザーに PASSWORD を設定します。構文
CREATE USER trillian@'%' IDENTIFIED BY 'PASSWORD'; GRANT ALL PRIVILEGES ON trillian.* TO 'trillian'@'%'; FLUSH PRIVILEGES;
データベースから切断します。
例
EXIT
データベース設定ファイルをダウンロードします。
例
$ curl -o dbconfig.sql https://raw.githubusercontent.com/securesign/trillian/main/storage/mysql/schema/storage.sql
データベース設定を新しいデータベースに適用します。
構文
mysql -h FQDN_or_SERVICE_ADDR -P 3306 -u USER_NAME -p PASSWORD -D DB_NAME < PATH_TO_CONFIG_FILE
例
$ mysql -h rhtasdb.example.com -P 3306 -u trillian -p mypassword123 -D trillian < dbconfig.sql
ワークステーションでターミナルを開き、OpenShift にログインします。
構文
oc login --token=TOKEN --server=SERVER_URL_AND_PORT
例
$ oc login --token=sha256~ZvFDBvoIYAbVECixS4-WmkN4RfnNd8Neh3y1WuiFPXC --server=https://example.com:6443
注記OpenShift Web コンソールからコマンドラインで使用するログイントークンと URL を確認できます。OpenShift Web コンソールにログインします。ユーザー名をクリックし、Copy login command をクリックします。入力を求められた場合はユーザー名とパスワードをもう一度入力し、Display Token をクリックしてコマンドを表示します。
以前に作成した MariaDB インスタンス内の Trillian データベースの認証情報を含む新しい Secret を作成します。
構文
oc create secret generic OBJECT_NAME \ --from-literal=mysql-database=trillian \ --from-literal=mysql-host=FQDN_or_SERVICE_ADDR \ --from-literal=mysql-password=PASSWORD \ --from-literal=mysql-port=3306 \ --from-literal=mysql-root-password=PASSWORD \ --from-literal=mysql-user=USER_NAME
例
$ oc create secret generic trillian-mysql \ --from-literal=mysql-database=trillian \ --from-literal=mysql-host=mariadb.trusted-artifact-signer.svc.cluster.local \ --from-literal=mysql-password=mypassword123 \ --from-literal=mysql-port=3306 \ --from-literal=mysql-root-password=myrootpassword123 \ --from-literal=mysql-user=trillian
MariaDB インスタンスには OpenShift 内部サービス名を使用できます。
- これで、このデータベースを使用するために Trusted Artifact Signer サービスをデプロイできるようになりました。Trusted Artifact Signer のインストール手順に従っていた場合は、次の手順 に進むことができます。