第8章 ストレージ


8.1. ストレージについて

ストレージドメインとは、共通のストレージインターフェースを使用するイメージの集合体です。ストレージドメインには、テンプレートおよび仮想マシン (スナップショットを含む) の完全なイメージ、ISO ファイル、およびそれら自体についてのメタデータが格納されます。ストレージドメインには、ブロックデバイス (SAN: iSCSI もしくは FCP) またはファイルシステム (NAS: NFS、GlusterFS、もしくはその他の POSIX 準拠ファイルシステム) を使用することができます。

ストレージドメインには以下の 2 つのタイプがあります。

  • データドメイン: データドメインには、データセンター内の仮想マシンおよびテンプレートの仮想ハードディスクと OVF ファイルを格納します。このドメインは、複数のデータセンター間で共有することはできません。複数のタイプのデータドメイン (iSCSI、NFS、FC、POSIX、Gluster) を同じデータセンターに追加することは可能ですが、それらはすべてローカルドメインではなく、全ホストがアクセス可能なドメインであることが条件となります。

    重要

    ISO ドメインとエクスポートドメインをアタッチするには、ステータスが Up のホストが 1 台あり、データドメインをデータセンターにアタッチ済みである必要があります。

  • ISO ドメイン: ISO ドメインには、仮想マシンのオペレーティングシステムおよびアプリケーションのインストールおよび起動に使用する ISO ファイル (または論理 CD) を格納します。このドメインは、異なるデータセンター間で共有することが可能です。ISO ドメインは、データセンターにおける物理メディアの必要性を排除します。ISO ドメインは、NFS ベースのみで、1 つのデータセンターに 1 つしか追加できません。
重要

SAN ストレージから起動したホストがストレージへの接続を失うと、ストレージファイルシステムは読み取り専用になり、接続が回復した後もその状態が続きます。

パスが利用可能な状況であればブート LUN が必ず再接続されるように、ホストの /etc/multipath/conf.d/host.conf に以下のパラメーターを追加してください。

multipaths {
    multipath {
        wwid boot_LUN_wwid
        no_path_retry queue
    }

既存の FCP ストレージをデータドメインとしてアタッチする方法については、次のセクションを参照してください。その他のストレージオプションについては、『管理ガイド』を参照してください。

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