9.2. パッチ適用の仕組み
JBoss のパッチは、zip (全製品) と RPM (製品のサブセット) の 2 つの形式で配布されます。
重要
JBoss 製品のインストールは、必ず zip パッチまたは RPM パッチのいずれかの方法を使用して更新する必要があります。セキュリティーパッチと累積パッチは RPM でのみ配布され、RPM インストールを使用しているユーザーは zip パッチを使用して更新できません。
JBoss のパッチは非同期更新または計画更新のいずれかです。
- 非同期更新: 既存製品の通常の更新サイクル以外にリリースされる個別のパッチ。これらには、セキュリティーパッチや、Red Hat Global Support Services (GSS) が特定の問題を修正するために提供する他の個別パッチなどがあります。
- 計画更新: これらには、累積パッチと、既存製品のマイクロアップグレード、マイナーアップグレード、またはメジャーアップグレードなどがあります。累積パッチには、製品の該当バージョンに対してすでに開発された更新がすべて含まれます。
パッチが計画された更新の一部としてリリースされるか、または随時の更新としてリリースされるかは、修正される問題の深刻度によって決まります。通常、深刻度が低い問題は先送りされ、対象製品の次の累積パッチまたはマイナーリリースで解決されます。深刻度が中程度以上の問題は、対象製品の随時の更新で重要度の高い順に解決されます (特定の問題の修正のみが含まれます)。
JBoss 製品のセキュリティー更新はエラータによって提供されます (zip および RPM の両方)。エラータは、解決された欠陥、それらの深刻度、影響する製品、欠陥の詳細、およびパッチへの参照が含まれるリストをカプセル化します。バグ修正の更新はエラータによって通知されません。
重要
パッチの適用後は、実行時に取得される jar が
EAP_HOME/modules/system/layers/base/.overlays/$PATCH_ID/$MODULE ディレクトリーから取得されることに注意してください。元のファイルは EAP_HOME/modules/system/layers/base/$MODULE に残ったままになります。セキュリティー上の理由のため、パッチ適用メカニズムにより元の jar ファイルが無効な状態になります。つまり、モジュールを更新するパッチを適用すると、元のモジュールの jar ファイルが変更され使用不可の状態になります。パッチがロールバックされると、元のファイルが使用可能な状態に戻ります。これは、適用されたどのパッチをロールバックするにも、適切なロールバック手順に従う必要があることを意味します。適切なロールバック手順については、「パッチ管理システムを使用して Zip 形式のパッチ適用をロールバックする」を参照してください。
JBoss セキュリティーの欠陥に対する Red Hat の評価の詳細については、「JBoss セキュリティーパッチの深刻度および影響度」を参照してください。
Red Hat は、セキュリティー関連の欠陥をサブスクライバーに通知するメーリングリストを管理しています。「パッチメーリングリストへのサブスクライブ」を参照してください。