5.3. ブートストラップ仮想マシンの問題のトラブルシューティング


OpenShift Container Platform インストールプログラムは、OpenShift Container Platform クラスターノードのプロビジョニングを処理するブートストラップノードの仮想マシンを起動します。

手順

  1. インストールプログラムをトリガー後の約 10 分から 15 分後に、virsh コマンドを使用してブートストラップ仮想マシンが機能していることを確認します。

    $ sudo virsh list
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     Id    Name                           State
     --------------------------------------------
     12    openshift-xf6fq-bootstrap      running
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    注記

    ブートストラップ仮想マシンの名前は常にクラスター名で始まり、その後にランダムな文字セットが続き、"bootstrap" という単語で終わります。

  2. 10 - 15 分経ってもブートストラップ仮想マシンが実行されない場合は、次のコマンドを実行して、システム上で libvirtd が実行されていることを確認します。

    $ systemctl status libvirtd
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    ● libvirtd.service - Virtualization daemon
       Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/libvirtd.service; enabled; vendor preset: enabled)
       Active: active (running) since Tue 2020-03-03 21:21:07 UTC; 3 weeks 5 days ago
         Docs: man:libvirtd(8)
               https://libvirt.org
     Main PID: 9850 (libvirtd)
        Tasks: 20 (limit: 32768)
       Memory: 74.8M
       CGroup: /system.slice/libvirtd.service
               ├─ 9850 /usr/sbin/libvirtd
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    ブートストラップ仮想マシンが動作している場合は、これにログインします。

  3. virsh console コマンドを使用して、ブートストラップ仮想マシンの IP アドレスを見つけます。

    $ sudo virsh console example.com
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    Connected to domain example.com
    Escape character is ^]
    Red Hat Enterprise Linux CoreOS 43.81.202001142154.0 (Ootpa) 4.3
    SSH host key: SHA256:BRWJktXZgQQRY5zjuAV0IKZ4WM7i4TiUyMVanqu9Pqg (ED25519)
    SSH host key: SHA256:7+iKGA7VtG5szmk2jB5gl/5EZ+SNcJ3a2g23o0lnIio (ECDSA)
    SSH host key: SHA256:DH5VWhvhvagOTaLsYiVNse9ca+ZSW/30OOMed8rIGOc (RSA)
    ens3:  fd35:919d:4042:2:c7ed:9a9f:a9ec:7
    ens4: 172.22.0.2 fe80::1d05:e52e:be5d:263f
    localhost login:
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    重要

    provisioning ネットワークなしで OpenShift Container Platform クラスターをデプロイする場合、172.22.0.2 などのプライベート IP アドレスではなく、パブリック IP アドレスを使用する必要があります。

  4. IP アドレスを取得したら、ssh コマンドを使用してブートストラップ仮想マシンにログインします。

    注記

    直前の手順のコンソール出力では、ens3 で提供される IPv6 IP アドレスまたは ens4 で提供される IPv4 IP を使用できます。

    $ ssh core@172.22.0.2
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ブートストラップ仮想マシンへのログインに成功しない場合は、以下いずれかのシナリオが発生した可能性があります。

  • 172.22.0.0/24 ネットワークにアクセスできない。プロビジョナーと provisioning ネットワークブリッジ間のネットワーク接続を確認します。この問題は、provisioning ネットワークを使用している場合に発生することがあります。
  • パブリックネットワーク経由でブートストラップ仮想マシンにアクセスできない。baremetal ネットワークで SSH を試行する際に、provisioner ホストの、とくに baremetal ネットワークブリッジについて接続を確認します。
  • Permission denied (publickey,password,keyboard-interactive) が出される。ブートストラップ仮想マシンへのアクセスを試行すると、Permission denied エラーが発生する可能性があります。仮想マシンへのログインを試行するユーザーの SSH キーが install-config.yaml ファイル内で設定されていることを確認します。

5.3.1. ブートストラップ仮想マシンがクラスターノードを起動できない

デプロイメント時に、ブートストラップ仮想マシンがクラスターノードの起動に失敗する可能性があり、これにより、仮想マシンがノードに RHCOS イメージをプロビジョニングできなくなります。このシナリオは、以下の原因で発生する可能性があります。

  • install-config.yaml ファイルに関連する問題。
  • ベアメタルネットワークを使用してアウトオブバンド (out-of-band) ネットワークアクセスに関する問題

この問題を確認するには、ironic に関連する 3 つのコンテナーを使用できます。

  • ironic
  • ironic-inspector

手順

  1. ブートストラップ仮想マシンにログインします。

    $ ssh core@172.22.0.2
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  2. コンテナーログを確認するには、以下を実行します。

    [core@localhost ~]$ sudo podman logs -f <container_name>
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    <container_name>ironic または ironic-inspector のいずれかに置き換えます。コントロールプレーンノードが PXE から起動しないという問題が発生した場合は、ironic Pod を確認してください。ironic Pod は、IPMI 経由でノードにログインしようとするため、クラスターノードを起動しようとする試みに関する情報を含んでいます。

考えられる理由

クラスターノードは、デプロイメントの開始時に ON 状態にある可能性があります。

解決策

IPMI でのインストールを開始する前に、OpenShift Container Platform クラスターノードの電源をオフにします。

$ ipmitool -I lanplus -U root -P <password> -H <out_of_band_ip> power off
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5.3.2. ログの検査

RHCOS イメージのダウンロードまたはアクセスに問題が発生した場合には、最初に install-config.yaml 設定ファイルで URL が正しいことを確認します。

RHCOS イメージをホストする内部 Web サーバーの例

bootstrapOSImage: http://<ip:port>/rhcos-43.81.202001142154.0-qemu.<architecture>.qcow2.gz?sha256=9d999f55ff1d44f7ed7c106508e5deecd04dc3c06095d34d36bf1cd127837e0c
clusterOSImage: http://<ip:port>/rhcos-43.81.202001142154.0-openstack.<architecture>.qcow2.gz?sha256=a1bda656fa0892f7b936fdc6b6a6086bddaed5dafacedcd7a1e811abb78fe3b0
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coreos-downloader コンテナーは、Web サーバーまたは外部の quay.io レジストリー (install-config.yaml 設定ファイルで指定されている方) からリソースをダウンロードします。coreos-downloader コンテナーが稼働していることを確認し、必要に応じて、そのログを調べます。

手順

  1. ブートストラップ仮想マシンにログインします。

    $ ssh core@172.22.0.2
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  2. 次のコマンドを実行して、ブートストラップ VM 内の coreos-downloader コンテナーのステータスを確認します。

    [core@localhost ~]$ sudo podman logs -f coreos-downloader
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    ブートストラップ仮想マシンがイメージへの URL にアクセスできない場合、curl コマンドを使用して、仮想マシンがイメージにアクセスできることを確認します。

  3. すべてのコンテナーがデプロイメントフェーズで起動されているかどうかを示す bootkube ログを検査するには、以下を実行します。

    [core@localhost ~]$ journalctl -xe
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    [core@localhost ~]$ journalctl -b -f -u bootkube.service
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  4. dnsmasqmariadbhttpd、および ironic を含むすべての Pod が実行中であることを確認します。

    [core@localhost ~]$ sudo podman ps
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  5. Pod に問題がある場合には、問題のあるコンテナーのログを確認します。ironic サービスのログを確認するには、次のコマンドを実行します。

    [core@localhost ~]$ sudo podman logs ironic
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