2.4. OCI にクラスターをインストールするための設定ファイルの作成


Agent-based Installer を使用して起動可能な ISO イメージを生成できるように、install-config.yaml 設定ファイルと agent-config.yaml 設定ファイルを作成する必要があります。エージェントベースのインストールは、Assisted Discovery Agent と Assisted Service を含む起動可能な ISO で構成されます。これらのコンポーネントは、クラスターのインストールを実行するために両方とも必要ですが、後者のコンポーネントはいずれか 1 つのホストでのみ実行されます。

注記

Agent-based Installer を使用して、ゼロタッチプロビジョニング (ZTP) カスタムリソースを生成または受け入れることもできます。

前提条件

  • OpenShift Container Platform のインストールおよび更新プロセスの詳細を確認した。
  • クラスターのインストール方法の選択とその方法の準備に関するユーザー向けドキュメントを確認した。
  • 「Agent-based Installer を使用したインストールの準備」ドキュメントを確認した。
  • Red Hat Hybrid Cloud Console から Agent-based Installer とコマンドラインインターフェイス (CLI) をダウンロードした。
  • 非接続環境にインストールする場合は、環境にミラーレジストリーを準備し、リリースイメージをレジストリーにミラーリングした。

    重要

    次のコマンドを実行して、openshift-install バイナリーのバージョンが、Red Hat Quay などの共有レジストリーではなく、ローカルイメージコンテナーレジストリーに関連していることを確認してください。

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    $ ./openshift-install version

    共有レジストリーバイナリーの出力例

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    ./openshift-install 4.18.0
    built from commit ae7977b7d1ca908674a0d45c5c243c766fa4b2ca
    release image registry.ci.openshift.org/origin/release:4.18ocp-release@sha256:0da6316466d60a3a4535d5fed3589feb0391989982fba59d47d4c729912d6363
    release architecture amd64

  • 管理者権限で OpenShift Container Platform にログインしている。

手順

  1. 次のコマンドを実行して、設定ファイルを保存するインストールディレクトリーを作成します。

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    $ mkdir ~/<directory_name>
  2. 組織のニーズに合わせて install-config.yaml 設定ファイルを設定し、作成したディレクトリーにファイルを保存します。

    外部プラットフォームを設定する install-config.yaml ファイル

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    # install-config.yaml
    apiVersion: v1
    baseDomain: <base_domain> 
    1
    
    networking:
      clusterNetwork:
      - cidr: 10.128.0.0/14
        hostPrefix: 23
      network type: OVNKubernetes
      machineNetwork:
      - cidr: <ip_address_from_cidr> 
    2
    
      serviceNetwork:
      - 172.30.0.0/16
    compute:
      - architecture: amd64 
    3
    
      hyperthreading: Enabled
      name: worker
      replicas: 0
    controlPlane:
      architecture: amd64 
    4
    
      hyperthreading: Enabled
      name: master
      replicas: 3
    platform:
       external:
        platformName: oci 
    5
    
        cloudControllerManager: External
    sshKey: <public_ssh_key> 
    6
    
    pullSecret: '<pull_secret>' 
    7
    
    # ...

    1
    クラウドプロバイダーのベースドメイン。
    2
    ネットワーク上で機能するリソースおよびコンポーネントに対して CIDR が割り当てる仮想クラウドネットワーク (VCN) の IP アドレス。
    3 4
    インフラストラクチャーに応じて、arm64 または amd64 のいずれかを選択できます。
    5
    OpenShift Container Platform が OCI と統合できるように、OCI を外部プラットフォームとして設定します。
    6
    SSH 公開鍵を指定します。
    7
    OpenShift Container Platform コンポーネントおよびサービス (Quay.io など) のコンテナーイメージをダウンロードするときに認証するために必要なプルシークレット。Red Hat Hybrid Cloud Console の Install OpenShift Container Platform 4 を参照してください。
  3. ローカルシステム上に openshift という名前のディレクトリーを作成します。これはインストールディレクトリーのサブディレクトリーである必要があります。

    重要

    install-config.yaml または agent-config.yaml 設定ファイルを openshift ディレクトリーに移動しないでください。

  4. スタックを使用して OCI インフラストラクチャーリソースをプロビジョニングした場合: OCI スタックの dynamic_custom_manifest 出力をコピーして、manifest.yaml という名前のファイルに貼り付け、そのファイルを openshift ディレクトリーに保存します。
  5. スタックを使用して OCI インフラストラクチャーリソースをプロビジョニングしなかった場合: カスタムマニフェストをダウンロードして準備し、エージェント ISO イメージを作成します。

    1. Configuration Files (Oracle ドキュメント) に移動し、GitHub のカスタムマニフェストディレクトリーへのリンクをクリックします。
    2. condensed-manifest.yml ファイルの内容をコピーし、openshift ディレクトリー内のファイルにローカルに保存します。
    3. condensed-manifest.yml ファイルで、TODO でマークされたセクションを更新して、コンパートメントの Oracle® Cloud Identifier (OCID)、VCN の OCID、ロードバランサーからのサブネットの OCID、およびセキュリティーリストの OCID を指定します。
  6. 組織の要件に合わせて agent-config.yaml 設定ファイルを設定します。

    IPv4 ネットワーク用のサンプル agent-config.yaml ファイル

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    apiVersion: v1beta1
    metadata:
      name: <cluster_name> 
    1
    
      namespace: <cluster_namespace> 
    2
    
    rendezvousIP: <ip_address_from_CIDR> 
    3
    
    bootArtifactsBaseURL: <server_URL> 
    4
    
    # ...

    1
    DNS レコードに指定したクラスター名。
    2
    OpenShift Container Platform 上のクラスターの namespace。
    3
    ネットワーク IP アドレス形式として IPv4 を使用する場合は、rendezvousIP パラメーターを、VCN の Classless Inter-Domain Routing (CIDR) 方式によってネットワークに割り当てられる IPv4 アドレスに必ず設定してください。また、ISO を使用して起動したインスタンスプール内の少なくとも 1 つのインスタンスが、rendezvousIP パラメーターに設定した IP アドレス値と一致していることを確認してください。
    4
    rootfs イメージをアップロードするサーバーの URL。このパラメーターは、非接続環境でのみ必要です。
  7. インストールディレクトリーで次のコマンドを入力して、rootfs イメージを除外した最小限の ISO イメージを生成します。

    Copy to Clipboard Toggle word wrap
    $ ./openshift-install agent create image --log-level debug

    このコマンドは次の操作も実行します。

    • サブディレクトリー ./<installation_directory>/auth directory: を作成し、そのサブディレクトリーに kubeadmin-password ファイルと kubeconfig ファイルを配置します。
    • agent-config.yaml 設定ファイルで指定した IP アドレスに基づいて、rendezvousIP ファイルを作成します。
    • オプション: agent-config.yaml および install-config.yaml 設定ファイルに加えた変更は、すべてゼロタッチプロビジョニング (ZTP) カスタムリソースにインポートされます。

      重要

      Agent-based Installer は Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) を使用します。後のステップで説明する rootfs イメージは、オペレーティングシステムの起動、回復、修復に必要です。

  8. 非接続環境のみ: rootfs イメージを Web サーバーにアップロードします。

    1. 最小限の ISO イメージを作成したときに生成された ./<installation_directory>/boot-artifacts ディレクトリーに移動します。
    2. 任意の Hypertext Transfer Protocol デーモン (httpd) などの優先 Web サーバーを使用して、agent-config.yaml ファイルの bootArtifactsBaseURL パラメーターに指定された場所に rootfs イメージをアップロードします。

      たとえば、bootArtifactsBaseURL パラメーターに http://192.168.122.20 と指定されている場合、生成された rootfs イメージをこの場所にアップロードして、Agent-based Installer が http://192.168.122.20/agent.x86_64-rootfs.img からイメージにアクセスできるようにします。Agent-based Installer は、外部プラットフォームの最小限の ISO を起動した後、http://192.168.122.20/agent.x86_64-rootfs.img の場所から rootfs イメージをシステムメモリーにダウンロードします。

      注記

      また、Agent-based Installer は、Operator がクラスターのノードを起動するときに rootfs イメージをシステムメモリーにダウンロードするために、bootArtifactsBaseURL の値を最小限の ISO イメージの設定に追加します。

      重要

      1 GB を超える完全な ISO イメージには、rootfs イメージが含まれていることに注意してください。このイメージは、通常 150 MB 未満の最小 ISO イメージよりも大きくなります。

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