1.2. MicroShift ネットワーク設定マトリックス
次の表はネットワーク機能のステータスをまとめたものです。デフォルトとして存在する機能、設定可能な機能、MicroShift サービスで使用できない機能があります。
| ネットワーク機能 | 可用性 | 設定のサポート |
|---|---|---|
| アドレスのアドバタイズ | はい | はい |
| Kubernetes ネットワークポリシー | はい | はい |
| Kubernetes ネットワークポリシーログ | 利用不可 | N/A |
| 負荷分散 | はい | はい |
| マルチキャスト DNS | はい | はい |
| ネットワークプロキシー | はい | CRI-O |
| ネットワークパフォーマンス | はい | MTU 設定 |
| Egress IP | 利用不可 | N/A |
| Egress ファイアウォール | 利用不可 | N/A |
| Egress ルーター | 利用不可 | N/A |
| ファイアウォール | いいえ | はい |
| ハードウェアのオフロード | 利用不可 | N/A |
| ハイブリッドネットワーク | 利用不可 | N/A |
| クラスター内通信の IPsec 暗号化 | 利用不可 | N/A |
| IPv6 | 利用不可 | N/A |
| Ingress ルーター | はい | はい |
| 複数のネットワークプラグイン | はい | はい |
- ネットワーク機能に関する追加情報
-
アドバタイズ先アドレス: これが設定されていない場合、デフォルト値はサービスネットワークの次の即時サブネットに設定されます。たとえば、サービスネットワークが10.43.0.0/16の場合、advertiseAddressは、10.44.0.0/32に設定されます。 -
マルチ
キャスト DNS: マルチキャスト DNS プロトコル(mDNS)を使用して、5353/UDPポートで公開されているマルチキャストを使用して、ローカルエリアネットワーク(LAN)内で名前解決とサービス検出を許可できます。 -
ネットワークプロキシー: MicroShift に egress トラフィックの透過的なプロキシーは組み込まれていません。Egress は手動で設定する必要があります。 -
ファイアウォール: firewalld サービスの設定は、RHEL for Edge でサポートされています。 -
Ingress ルーター: MicroShiftconfig.yamlファイルを使用して設定します。
-
1.2.1. デフォルトの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
config.yaml ファイルを作成しない場合は、デフォルト値が使用されます。次の例は、デフォルトの設定を示しています。
デフォルト値を確認するには、次のコマンドを実行します。
microshift show-config
$ microshift show-configCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow YAML 形式でのデフォルト値の出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- API サーバーがクラスターのメンバーにアドバタイズされる IP アドレスを指定する文字列。デフォルト値は、サービスネットワークのアドレスに基づいて計算されます。
- 2
- ログファイルが自動的に削除されるまでの保存期間。
maxFileAgeパラメーターのデフォルト値0に設定すると、ログファイルが経過時間をベースに削除されなくなります。この値は設定可能です。 - 3
- デフォルトでは、
audit.logファイルがmaxFileSizeの制限に達すると、audit.logファイルがローテーションされ、MicroShift は新しいaudit.logファイルへの書き込みを開始します。この値は設定可能です。 - 4
- 保存されるログファイルの合計数。デフォルトでは、MicroShift は 10 個のログファイルを保持します。余分なファイルが作成されると、最も古いものが削除されます。この値は設定可能です。
- 5
- 読み取りおよび書き込み要求のメタデータのみをログに記録します。OAuth アクセストークン要求を除く要求の本文はログに記録されません。このフィールドを指定しない場合は、
Defaultプロファイルが使用されます。 - 6
- API サーバー証明書のサブジェクト代替名。
- 7
- ログの詳細レベル。このフィールドの有効な値は、
Normal、Debug、Trace、またはTraceAllです。 - 8
- デフォルトでは、
etcdはシステムの負荷を処理するために必要な量のメモリーを使用します。ただし、メモリー制約のあるシステムでは、etcdが特定の時点で使用できるメモリーの量を制限することが望ましいか、または制限する必要がある場合があります。 - 9
- クラスターのベースドメイン。管理されるすべての DNS レコードはこのベースのサブドメインです。
- 10
ingress.listenAddressの値は、デフォルトでホストのネットワーク全体に設定されます。有効な設定可能な値は、単一の IP アドレスまたは NIC 名、あるいは複数の IP アドレスと NIC 名のリストです。- 11
- デフォルトのポートが表示されます。設定可能です。両方のポートエントリーの有効な値は、1 - 65535 の範囲にある単一の一意のポートです。
ports.httpおよびports.httpsフィールドの値は、同じにすることはできません。 - 12
- 複数の namespace のホスト名要求の処理方法を記述します。デフォルトでは、ルートが、複数の namespace においてホストが同じ名前でパスが異なる要求を許可します。有効な値は
StrictおよびInterNamespaceAllowedです。Strictを指定すると、namespace が異なるルートが、同じホスト名を要求しなくなります。カスタマイズされた MicroShift のconfig.yamlで値が削除されると、InterNamespaceAllowed値が自動的に設定されます。 - 13
- デフォルトのルーターステータスは、
ManagedまたはRemovedのいずれかになります。 - 14
- マニフェストをロードするために使用する
kustomizationファイルをスキャンするファイルシステム上の場所。パスのリストを設定すると、それらのパスのみをスキャンします。マニフェストの読み込みを無効にするには、空のリストに設定します。リスト内のエントリーは、複数のサブディレクトリーに一致する glob パターンに指定できます。 - 15
- Pod IP アドレスの割り当てに使用する IP アドレスのブロック。このフィールドは、インストール後は不変です。
- 16
- Kubernetes サービスの仮想 IP アドレスのブロック。サービスの IP アドレスプール。単一のエントリーがサポートされます。このフィールドは、インストール後は不変です。
- 17
NodePortタイプの Kubernetes サービスに許可されるポート範囲。指定しない場合、デフォルトの範囲の 30000-32767 が使用されます。NodePortが指定されていないサービスは、この範囲から自動的に割り当てられます。このパラメーターは、クラスターのインストール後に更新できます。- 18
- ノードの名前。デフォルト値はホスト名です。空でない場合、この文字列はホスト名ではなく、ノードを識別するために使用されます。MicroShift の初回起動後に、この不変設定を変更することはできません。
- 19
- ノードの IP アドレス。デフォルト値は、デフォルトルートの IP アドレスです。