6.3. Red Hat Ceph Storage 6.1z1
Red Hat Ceph Storage リリース 6.1z1 が利用可能になりました。この更新に含まれるバグ修正のリストは、RHBA-2024:1580 および RHBA-2024:1581 アドバイザリーにまとめられています。
6.3.1. 機能拡張
6.3.1.1. Ceph Ansible ユーティリティー
すべてのブートストラップ CLI パラメーターが cephadm-ansible
モジュールで使用できるようになりました。
以前は、ブートストラップ CLI パラメーターのサブセットのみが使用可能であり、モジュールの使用が制限されていました。
この機能拡張により、すべてのブートストラップ CLI パラメーターが cephadm-ansible
モジュールで使用できるようになります。
6.3.1.2. RBD ミラーリング
排他ロックが利用可能な場合に rbd diff-iterate がローカルで実行されるようになりました
以前は、fast-diff
モード(fast-diff イメージ機能が有効で有効なwhole_object == true
)の時間(fromsnapname == NULL
)と比較して、RBD diff-iterate はローカルでの実行が保証されていませんでした。
今回の機能拡張により、rbd_diff_iterate2 ()
API パフォーマンスの向上が実装され、排他的ロックが利用可能な場合に RBD の差分がローカルで実行されるようになりました。これにより、高速差分
イメージ機能が有効化されていることを前提と、QEMU ライブディスクの同期とバックアップのユースケースにパフォーマンスが大幅に向上します。
6.3.1.3. Ceph ファイルシステム
サブボリュームに対してスナップショットスケジューリングのサポートが提供されるようになりました
この機能拡張により、サブボリュームのスナップショットスケジューリングサポートが提供されます。すべてのスナップショットスケジューリングコマンドは、適切なサブボリュームとサブボリュームグループを参照するための --subvol
および --group
引数を受け入れます。サブボリュームグループ引数なしでサブボリュームが指定された場合は、デフォルトのサブボリュームグループが考慮されます。また、サブボリュームを参照するときには有効なパスを指定する必要はなく、使用される引数解析の性質上、プレースホルダー文字列だけで十分となります。
例
# ceph fs snap-schedule add - 15m --subvol sv1 --group g1 # ceph fs snap-schedule status - --subvol sv1 --group g1