第7章 Data Grid サービスの設定
Data Grid Operator を使用して、キャッシサービスまたは Data Grid サービス Pod のクラスターを作成します。
7.1. サービスの種別
サービスは、Data Grid Server イメージをベースにしたステートフルなアプリケーションであり、柔軟性と堅牢なインメモリーデータストレージを提供します。Data Grid クラスターを作成する場合、spec.service.type
フィールドでサービスタイプとして DataGrid
または Cache
のいずれかを指定します。
DataGrid
サービスタイプ- 全設定および機能を備えた Data Grid クラスターをデプロイする。
Cache
サービスタイプ- 最小設定で Data Grid クラスターをデプロイする。
Red Hat では、DataGrid
サービスタイプは、以下を行うことができるため、クラスターには このサービスタイプを推奨します。
- クロスサイトレプリケーションを使用して、グローバルクラスター全体のデータをバックアップします。
- 有効な設定でキャッシュを作成します。
- ファイルベースのキャッシュストアを追加して、データを永続ボリュームに保存します。
- Data Grid Query API を使用したキャッシュ間で値をクエリーします。
- 高度な Data Grid 機能を使用します。
Cache
サービスタイプは、最小設定でレイテンシーを低く抑えたデータストアを便利に作成できるように設計されています。Infinispan
CRD の開発を進めていくと、DataGrid
CR のほうが、最終的にユーザーの選択肢が増え、デプロイメントのオーバーヘッドを抑えることができるので、この目的を達成するのにより適したアプローチであることが分かりました。このため、Cache
サービスタイプは Infinispan
CRD の次のバージョンで削除される予定で、現在開発は積極的には行われていません。
DataGrid
サービスタイプは、クラスターのアップグレードやデータ移行など、複雑な操作を自動化する新機能や拡張ツールから、これからも恩恵を受けます。