1.3. Directory Server のデータストレージ


データベースは、ストレージ、パフォーマンス、レプリケーション、およびインデックス化の基本単位です。データベースに対して、インポート、エクスポート、バックアップ、復元、インデックス作成などの操作を実行できます。Directory Server は、データを LDAP Database Manager (LDBM) データベースに保存します。LDBM データベースは、ディレクトリーと共に自動的にインストールされるプラグインとして実装され、デフォルトで有効になります。

デフォルトでは、Directory Server は root 接尾辞に対して 1 つのバックエンドデータベースインスタンスを使用します。ディレクトリーツリーを含めるには、1 つのデータベースで十分です。このデータベースは、数百万のエントリーを管理できます。このデータベースは、データ損失を最小限に抑えるために、データのバックアップと復元の高度な方法をサポートしています。

ただし、複数のデータベースを使用して Directory Server のデプロイメント全体をサポートし、単一のデータベースに保存できる量よりも多くのデータを管理できます。

1.3.1. ディレクトリーエントリーについて

LDAP データ交換形式 (LDIF) は、ディレクトリーエントリーを記述する標準的なテキストベースの形式です。エントリーは LDIF ファイル内の複数の行で構成され、組織内の人物やネットワーク上のプリンターなどのオブジェクトに関する情報を含んでいます。

エントリーに関する情報は、属性とその値のセットとして表されます。各エントリーには、エントリーが記述するオブジェクトのタイプを指定し、エントリーに含まれる追加属性のセットを定義するオブジェクトクラス属性があります。各属性は、エントリーの特定の特性を記述します。

たとえば、エントリーには、そのエントリーが組織内の人物を表すことを示す organizationalPerson オブジェクトクラスを設定できます。このオブジェクトクラスは、givenName 属性および telephoneNumber 属性をサポートします。これらの属性に割り当てられた値は、エントリーに表示される人物の名前と電話番号を定義します。

Directory Server は、サーバーが計算する読み取り専用の 操作属性 も使用します。管理者は、アクセス制御やその他のサーバー機能のこれらの操作属性を手動で設定できます。

ディレクトリーエントリーの検索を実行する

ディレクトリーツリーは、エントリーを階層構造で格納します。LDAP は、データベースのエントリーにクエリーを行い、ディレクトリーツリー内のブランチの下にあるすべてのエントリーを要求するツールをサポートしています。ブランチサブツリーの root は、ベース識別名、または ベース DN と呼ばれます。たとえば、ou=people,dc=example,dc=com のベース DN を指定して LDAP 検索要求を実行する場合、検索操作では dc=example,dc=com ディレクトリーツリー内の ou=people サブツリーのみがチェックされます。

デフォルトでは、LDAP 検索ではすべてのエントリーが返されず、ldapsubentry オブジェクトクラスを持つ管理エントリーが除外されます。管理エントリーを使用してロールまたはサービスクラスを定義できます。これらのエントリーを検索応答に含めるには、クライアントアプリケーションは ldapsubentry オブジェクトクラスを使用してエントリーをさらに検索する必要があります。

1.3.2. ディレクトリーデータの分散

ディレクトリーツリーの一部を別のデータベースに保存すると、ディレクトリーはクライアント要求を並行して処理できるため、パフォーマンスが向上します。さらにパフォーマンスを向上させるために、データベースを別のマシンに保存することもできます。ディレクトリーの一部を接続するために、Directory Server はデータベースリンクとチェイニングを使用します。データベースリンクとチェイニングの詳細は、Directory Server でのリファラルの使用 を参照してください。

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