4.5. ディレクトリーツリーの設計例
グローバル企業および ISP のディレクトリーツリーの例を見つけます。
グローバル企業のディレクトリーツリー
ディレクトリーツリーのルートエントリーとして、インターネットドメイン名を使用します。次に、企業が事業を展開している国ごとに、そのルートエントリーの下のツリーを分岐します。
異なる国を表すには、l
(location) 属性を使用します。
ただし、c
(country) 属性も、各国のブランチを表すことができます。
LDAP では、DN 内の属性の順序に制限はありません。
ISP のディレクトリーツリー
インターネットサービスプロバイダー (ISP) は、ディレクトリーを使用して複数の企業をサポートできます。ISP はそれぞれのお客様を独自の企業として扱い、それに応じてディレクトリーツリーを設計する必要があります。セキュリティー上の理由から、お客様ごとに一意の接尾辞と独立したセキュリティーポリシーを持つ一意のディレクトリーツリーを提供します。
それぞれのお客様に個別のデータベースを割り当て、これらのデータベースを個別のサーバーに保存します。各ディレクトリーツリーを独自のデータベースに配置すると、他のお客様に影響を与えることなく、各ディレクトリーツリーのデータをバックアップおよび復元できます。
さらに、パーティション分割により、ディスク競合によって発生するパフォーマンスの問題や、ディスク障害の影響を受ける可能性のあるお客様の数が低減されます。