10.3. 追加の信頼ソースを使用してファイルを信頼できるものとしてマークする
fapolicyd フレームワークは、RPM データベースに含まれるファイルを信頼します。対応するエントリーを /etc/fapolicyd/fapolicyd.trust プレーンテキストファイルまたは /etc/fapolicyd/trust.d/ ディレクトリーに追加することにより、追加のファイルを信頼済みとしてマークできます。fapolicyd.trust または /etc/fapolicyd/trust.d 内のファイルは、テキストエディターを直接使用するか、fapolicyd-cli コマンドを使用して変更できます。
fapolicyd.trust または trust.d/ を使用してファイルを信頼済みとしてマークすることは、パフォーマンス上の理由から、カスタムの fapolicyd ルールを記述するよりも優れています。
前提条件
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fapolicydフレームワークがシステムにデプロイされます。
手順
カスタムバイナリーを必要なディレクトリーにコピーします。以下に例を示します。
cp /bin/ls /tmp /tmp/ls
$ cp /bin/ls /tmp $ /tmp/ls bash: /tmp/ls: Operation not permittedCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow カスタムバイナリーを信頼済みとしてマークし、対応するエントリーを
/etc/fapolicyd/trust.d/のmyappファイルに保存します。fapolicyd-cli --file add /tmp/ls --trust-file myapp
# fapolicyd-cli --file add /tmp/ls --trust-file myappCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow -
--trust-fileオプションをスキップすると、前のコマンドは対応する行を/etc/fapolicyd/fapolicyd.trustに追加します。 -
ディレクトリー内のすべての既存ファイルを信頼済みとしてマークするには、
--fileオプションの引数としてディレクトリーパスを指定します。たとえば、fapolicyd-cli --file add/tmp/my_bin_dir/--trust-file myappです。
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fapolicydデータベースを更新します。fapolicyd-cli --update
# fapolicyd-cli --updateCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
信頼されたファイルまたはディレクトリーの内容を変更すると、それらのチェックサムが変更されるため、fapolicyd はそれらを信頼済みと見なしなくなります。
新しいコンテンツを再び信頼できるようにするには、fapolicyd-cli --file update コマンドを使用してファイル信頼データベースを更新します。引数を何も指定しない場合、データベース全体が更新されます。または、特定のファイルまたはディレクトリーへのパスを指定できます。次に、fapolicyd-cli --update を使用してデータベースを更新します。
検証
たとえば、カスタムバイナリーが実行できることを確認します。
/tmp/ls
$ /tmp/ls lsCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow