4.6. Microsoft Azure のデプロイメントに必要な設定変更を行う
カスタムベースイメージを Azure にデプロイする前に、追加の設定変更を実行して、仮想マシン (VM) が Azure で適切に動作できるようにする必要があります。
手順
- VMI にログインします。
仮想マシンを登録し、Red Hat Enterprise Linux 8 リポジトリーを有効にします。
# subscription-manager register --auto-attach Installed Product Current Status: Product Name: Red Hat Enterprise Linux for x86_64 Status: Subscribed
cloud-init
およびhyperv-daemons
パッケージがインストールされていることを確認します。# yum install cloud-init hyperv-daemons -y
Azure サービスとの統合に必要な
cloud-init
設定ファイルを作成します。Hyper-V Data Exchange Service (KVP) へのログ記録を有効にするには、
/etc/cloud/cloud.cfg.d/10-azure-kvp.cfg
設定ファイルを作成し、そのファイルに次の行を追加します。reporting: logging: type: log telemetry: type: hyperv
Azure をデータソースとして追加するには、
/etc/cloud/cloud.cfg.d/91-azure_datasource.cfg
設定ファイルを作成し、そのファイルに次の行を追加します。datasource_list: [ Azure ] datasource: Azure: apply_network_config: False
特定のカーネルモジュールが自動的にロードされないようにするには、
/etc/modprobe.d/blocklist.conf
ファイルを編集または作成し、そのファイルに次の行を追加します。blacklist nouveau blacklist lbm-nouveau blacklist floppy blacklist amdgpu blacklist skx_edac blacklist intel_cstate
udev
ネットワークデバイスルールを変更します。次の永続的なネットワークデバイスルールが存在する場合は削除します。
# rm -f /etc/udev/rules.d/70-persistent-net.rules # rm -f /etc/udev/rules.d/75-persistent-net-generator.rules # rm -f /etc/udev/rules.d/80-net-name-slot-rules
Azure で Accelerated Networking が意図したとおりに動作するようにするには、新しいネットワークデバイスルール
/etc/udev/rules.d/68-azure-sriov-nm-unmanaged.rules
を作成し、次の行を追加します。SUBSYSTEM=="net", DRIVERS=="hv_pci", ACTION=="add", ENV{NM_UNMANAGED}="1"
sshd
サービスが自動的に起動するように設定します。# systemctl enable sshd # systemctl is-enabled sshd
カーネルブートパラメーターを変更します。
/etc/default/grub
ファイルを開き、GRUB_TIMEOUT
行に次の値があることを確認します。GRUB_TIMEOUT=10
次のオプションがある場合は、
GRUB_CMDLINE_LINUX
行の末尾から削除します。rhgb quiet
/etc/default/grub
ファイルに、指定されたすべてのオプションを含む次の行が含まれていることを確認します。GRUB_CMDLINE_LINUX="loglevel=3 crashkernel=auto console=tty1 console=ttyS0 earlyprintk=ttyS0 rootdelay=300" GRUB_TIMEOUT_STYLE=countdown GRUB_TERMINAL="serial console" GRUB_SERIAL_COMMAND="serial --speed=115200 --unit=0 --word=8 --parity=no --stop=1"
注記HDD 上でワークロードを実行する予定がない場合は、
GRUB_CMDLINE_LINUX
行の末尾にelevator=none
を追加します。これにより、I/O スケジューラーが
none
に設定され、SSD 上でワークロードを実行するときの I/O パフォーマンスが向上します。grub.cfg
ファイルを再生成します。BIOS ベースのマシンの場合:
# grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg
UEFI ベースのマシンの場合:
# grub2-mkconfig -o /boot/efi/EFI/redhat/grub.cfg
システムが
grub.cfg
にデフォルト以外の場所を使用している場合は、それに応じてコマンドを調整してください。
Windows Azure Linux Agent (
WALinuxAgent
) を設定します。WALinuxAgent
パッケージをインストールして有効にします。# yum install WALinuxAgent -y # systemctl enable waagent
プロビジョニングされた VM でスワップパーティションが使用されないようにするには、
/etc/waagent.conf
ファイルの次の行を編集します。Provisioning.DeleteRootPassword=y ResourceDisk.Format=n ResourceDisk.EnableSwap=n
Azure プロビジョニング用に VM を準備します。
Red Hat Subscription Manager から仮想マシンの登録を解除します。
# subscription-manager unregister
既存のプロビジョニングの詳細をクリーンアップします。
# waagent -force -deprovision
注記このコマンドは警告を生成しますが、Azure が VM のプロビジョニングを自動的に処理するため、これは想定されています。
シェル履歴をクリーンアップし、仮想マシンをシャットダウンします。
# export HISTSIZE=0 # poweroff