2.7. プロパティープレースホルダー


概要

プロパティープレースホルダー機能は、さまざまなコンテキスト (エンドポイント URI や XML DSL 要素の属性など) で文字列を置き換えるために使用できます。プレースホルダーの設定は Java プロパティーファイルに格納されます。この機能は、異なる Apache Camel アプリケーション間で設定を共有する場合や、特定の設定を一元管理する場合に役立ちます。

たとえば、以下のルートはリクエストを Web サーバーに送信します。この Web サーバーのホストとポートは、プレースホルダーの {{remote.host}}{{remote.port}} に置き換えられます。

from("direct:start").to("http://{{remote.host}}:{{remote.port}}");

プレースホルダーの値は、以下のように Java プロパティーファイルに定義されています。

# Java properties file
remote.host=myserver.com
remote.port=8080
注記

プロパティープレースホルダーはエンコーディングオプションをサポートし、UTF-8 などの特定の文字セットを使用して、.properties ファイルの読み取りを可能にします。ただし、デフォルトでは ISO-8859-1 文字セットによる実装になります。

PropertyPlaceholders を使用した Apache Camel では、以下がサポートされます。

  • 検索するキーと共にデフォルト値を指定する。
  • すべてのプレースホルダーキーがデフォルト値で設定されていて、それらが使用される場合、PropertiesComponent を定義する必要がない。
  • サードパーティー関数を使用してプロパティー値を検索する。これにより、独自のロジックを実装できます。

    注記

    プロパティー値を検索する関数として、標準で OS 環境変数、JVM システムプロパティー、サービス名イディオムの 3 つを提供します。

プロパティーファイル

プロパティー設定は 1 つ以上の Java プロパティーファイルに格納され、標準の Java プロパティーファイル形式に準拠する必要があります。各プロパティー設定は、それぞれ独立した行に Key=Value の形式で表示されます。空白以外の最初の文字が # または ! から始まる行は、コメントとして扱われます。

たとえば、プロパティーファイルは 例2.4「プロパティーファイルの例」 のような内容になります。

例2.4 プロパティーファイルの例

# Property placeholder settings
# (in Java properties file format)
cool.end=mock:result
cool.result=result
cool.concat=mock:{{cool.result}}
cool.start=direct:cool
cool.showid=true

cheese.end=mock:cheese
cheese.quote=Camel rocks
cheese.type=Gouda

bean.foo=foo
bean.bar=bar

プロパティーの解決

Properties コンポーネントは、ルート定義の中で使用を開始する前に、1 つ以上のプロパティーファイルのロケーションを指定して設定しておく必要があります。以下のいずれかのリゾルバーを使用して、プロパティー値を提供する必要があります。

classpath:PathName,PathName,…​
(デフォルト) クラスパス上のロケーションを指定します。PathName は、フォワードスラッシュを使用して区切られたファイルパス名です。
file:PathName,PathName,…​
ファイルシステムのロケーションを指定します。PathName はフォワードスラッシュを使用して区切られたファイルパス名です。
ref:BeanID
レジストリーの java.util.Properties オブジェクトの ID を指定します。
blueprint:BeanID
cm:property-placeholder Bean の ID を指定します。この Bean は、OSGi Blueprint ファイルのコンテキスト内で、OSGi Configuration Admin サービスで定義されたプロパティーにアクセスするために使用されます。詳細は、「OSGi Blueprint プロパティープレースホルダーとの統合」 を参照してください。

たとえば、クラスパス上にある com/fusesource/cheese.properties プロパティーファイルと com/fusesource/bar.properties プロパティーファイルを指定するには、以下のようなロケーション文字列を使用します。

com/fusesource/cheese.properties,com/fusesource/bar.properties
注記

クラスパスリゾルバーはデフォルトで使用されるため、この例では classpath: 接頭辞は省略できます。

システムプロパティーと環境変数を使用したロケーションの指定

ロケーション PathName に Java システムプロパティーおよび O/S 環境変数を埋め込むことができます。

Java システムプロパティーは、${PropertyName} 構文を使用してロケーションリゾルバーに埋め込むことができます。たとえば、Red Hat Fuse のルートディレクトリーが Java システムプロパティー karaf.home に保存されている場合、以下のようにそのディレクトリーの値をファイルロケーションに埋め込むことができます。

file:${karaf.home}/etc/foo.properties

O/S 環境変数は、${env:VarName} 構文を使用してロケーションリゾルバーに埋め込むことができます。たとえば、Fuse のルートディレクトリーが環境変数 SMX_HOME に保存されている場合、以下のようにそのディレクトリーの値をファイルロケーションに埋め込むことができます。

file:${env:SMX_HOME}/etc/foo.properties

Properties コンポーネントの設定

プロパティープレースホルダーの使用を開始する前に、1 つ以上のプロパティーファイルのロケーションを指定して、Properties コンポーネントを設定する必要があります。

Java DSL では、以下のように Properties コンポーネントにプロパティーファイルのロケーションを設定できます。

// Java
import org.apache.camel.component.properties.PropertiesComponent;
...
PropertiesComponent pc = new PropertiesComponent();
pc.setLocation("com/fusesource/cheese.properties,com/fusesource/bar.properties");
context.addComponent("properties", pc);

addComponent() の呼び出しに示されているように、Properties コンポーネントの名前を properties に設定する 必要があります

XML DSL では、以下のように専用の propertyPlacholder 要素を使用して Properties コンポーネントを設定できます。

<camelContext ...>
   <propertyPlaceholder
      id="properties"
      location="com/fusesource/cheese.properties,com/fusesource/bar.properties"
   />
</camelContext>

Properties コンポーネントの初期化時に見つからない .properties ファイルを、Properties コンポーネントに無視させる場合は、ignoreMissingLocation オプションを true に設定します (通常、.properties ファイルが見つからない場合はエラーが発生します)。

また、Java システムプロパティーまたは O/S 環境変数を使用して、指定されたロケーションが見つからないときに Properties コンポーネントが無視するようにする場合も、ignoreMissingLocation オプションを true に設定することができます。

プレースホルダー構文

Properties コンポーネントは、設定後は (適切なコンテキストで) プレースホルダーを自動的に置き換えます。プレースホルダーの構文は、以下のようにコンテキストによって異なります。

  • エンドポイント URI および Spring XML ファイル: プレースホルダーは {{Key}} のように指定します。
  • XML DSL の属性設定時: xs:string 属性は以下の構文で設定します。

    AttributeName="{{Key}}"

    その他の属性タイプ (xs:int または xs:boolean など) は、以下の構文を使用して設定する必要があります。

    prop:AttributeName="Key"

    prop は、http://camel.apache.org/schema/placeholder 名前空間に関連付けられています。

  • Java DSL の EIP オプション設定時: Java DSL でエンタープライズ統合パターン (EIP) コマンドにオプションを設定するには、流れるような DSL に以下の placeholder() 句を追加します。

    .placeholder("OptionName", "Key")
  • Simple 言語式: プレースホルダーは ${properties:Key}. のように指定します。

エンドポイント URI 内での置換

ルートの中でエンドポイント URI 文字列が現れると、そのエンドポイント URI を構文解析する最初のステップは、常にプロパティープレースホルダーパーサーを適用することです。プレースホルダーパーサーは、二重かっこ {{Key}} の間に表示されるプロパティー名を自動的に置換します。たとえば、例2.4「プロパティーファイルの例」 にあるプロパティー設定では、以下のようにルートを定義できます。

from("{{cool.start}}")
    .to("log:{{cool.start}}?showBodyType=false&showExchangeId={{cool.showid}}")
    .to("mock:{{cool.result}}");

デフォルトでは、プレースホルダーパーサーはレジストリーから properties Bean ID を検索し、Properties コンポーネントを検索します。必要であれば、エンドポイント URI でスキーマを明示的に指定できます。たとえば、各エンドポイント URI に接頭辞 properties: を付けて、以下のように同等のルートを定義できます。

from("properties:{{cool.start}}")
    .to("properties:log:{{cool.start}}?showBodyType=false&showExchangeId={{cool.showid}}")
    .to("properties:mock:{{cool.result}}");

スキーマを明示的に指定する場合、Properties コンポーネントにオプションを指定することもできます。たとえば、プロパティーファイルのロケーションを上書きするために、以下のように location オプションを設定できます。

from("direct:start").to("properties:{{bar.end}}?location=com/mycompany/bar.properties");

Spring XML ファイル内での置換

XML DSL で DSL 要素のさまざまな属性を設定するために、プロパティープレースホルダーを使用することもできます。このコンテキストにおいても、プレースホルダー構文には二重かっこ {{Key}} を使用します。たとえば、以下のようにプロパティープレースホルダーを使用して jmxAgent 要素を定義できます。

<camelContext id="camel" xmlns="http://camel.apache.org/schema/spring">
    <propertyPlaceholder id="properties" location="org/apache/camel/spring/jmx.properties"/>

    <!-- we can use property placeholders when we define the JMX agent -->
    <jmxAgent id="agent" registryPort="{{myjmx.port}}"
              usePlatformMBeanServer="{{myjmx.usePlatform}}"
              createConnector="true"
              statisticsLevel="RoutesOnly"
            />

    <route>
        <from uri="seda:start"/>
        <to uri="mock:result"/>
    </route>
</camelContext>

XML DSL 属性値の置換

xs:string 型の属性値を指定するには、通常のプレースホルダー構文を使用できます (例: <jmxAgent registryPort="{{myjmx.port}}" …​>)。しかし、他の型の属性 (例: xs:intxs:boolean) については、特別な構文 prop:AttributeName="Key" を使用する必要があります。

たとえば、プロパティーファイルで stop.flag プロパティーの値が true に定義されている場合、このプロパティーを使用して以下のように stopOnException ブール値属性を設定できます。

<beans xmlns="http://www.springframework.org/schema/beans"
       xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
       xmlns:prop="http://camel.apache.org/schema/placeholder"
       ... >

    <bean id="illegal" class="java.lang.IllegalArgumentException">
        <constructor-arg index="0" value="Good grief!"/>
    </bean>

    <camelContext xmlns="http://camel.apache.org/schema/spring">

        <propertyPlaceholder id="properties"
                             location="classpath:org/apache/camel/component/properties/myprop.properties"
                             xmlns="http://camel.apache.org/schema/spring"/>

        <route>
            <from uri="direct:start"/>
            <multicast prop:stopOnException="stop.flag">
                <to uri="mock:a"/>
                <throwException ref="damn"/>
                <to uri="mock:b"/>
            </multicast>
        </route>

    </camelContext>

</beans>
重要

prop 接頭辞は、前述の例の beans 要素に示されるように、Spring ファイルの http://camel.apache.org/schema/placeholder 名前空間に明示的に割り当てられている必要があります。

Java DSL における EIP オプションの置換

Java DSL で EIP コマンドを呼び出す場合は、placeholder("OptionName", "Key") の形式のサブ句を追加することで、プロパティープレースホルダーの値を使用した EIP オプションの設定ができます。

たとえば、プロパティーファイルで stop.flag プロパティーの値が true に定義されている場合、このプロパティーを使用して以下のように Multicast EIP の stopOnException オプションを設定できます。

from("direct:start")
    .multicast().placeholder("stopOnException", "stop.flag")
        .to("mock:a").throwException(new IllegalAccessException("Damn")).to("mock:b");

Simple 言語式内での置換

Simple 言語の式の中でプロパティープレースホルダーを置換することもできますが、この場合プレースホルダーの構文は ${properties:Key} になります。たとえば、以下のようにして Simple 式内の cheese.quote プレースホルダーを置換できます。

from("direct:start")
    .transform().simple("Hi ${body} do you think ${properties:cheese.quote}?");

構文 ${properties:Key:DefaultVal} を使用すると、プロパティーのデフォルト値を指定できます。以下に例を示します。

from("direct:start")
    .transform().simple("Hi ${body} do you think ${properties:cheese.quote:cheese is good}?");

構文 ${properties-location:Location:Key} を使用して、プロパティーファイルのロケーションをオーバーライドすることもできます。たとえば、com/mycompany/bar.properties プロパティーファイルの設定を使用して、bar.quote プレースホルダーを置き換えるには、以下のように Simple 式を定義します。

from("direct:start")
    .transform().simple("Hi ${body}. ${properties-location:com/mycompany/bar.properties:bar.quote}.");

XML DSL 内でのプロパティープレースホルダーの使用

以前のリリースでは、 XML DSL のプレースホルダーをサポートするために xs:string 型の属性が使用されていました。たとえば、timeout 属性は xs:int 型になります。したがって、文字列の値をプレースホルダーキーとして設定することはできませんでした。

Apache Camel 2.7 以降、特別なプレースホルダーの名前空間を使用することでそれが可能になりました。以下の例は、その名前空間を使うための prop 接頭辞を示しています。これにより、XML DSL の属性に prop 接頭辞を付けて使用できます。

注記

Multicast において、キー stop を使用してプレースホルダーの値をオプション stopOnException に設定しています。また、プロパティーファイルの中で以下の値を定義しています。

stop=true
<beans xmlns="http://www.springframework.org/schema/beans"
       xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
       xmlns:prop="http://camel.apache.org/schema/placeholder"
       xsi:schemaLocation="
       http://www.springframework.org/schema/beans http://www.springframework.org/schema/beans/spring-beans.xsd
       http://camel.apache.org/schema/spring http://camel.apache.org/schema/spring/camel-spring.xsd
    ">

    <!-- Notice in the declaration above, we have defined the prop prefix as the Camel placeholder namespace -->

    <bean id="damn" class="java.lang.IllegalArgumentException">
        <constructor-arg index="0" value="Damn"/>
    </bean>

    <camelContext xmlns="http://camel.apache.org/schema/spring">

        <propertyPlaceholder id="properties"
                             location="classpath:org/apache/camel/component/properties/myprop.properties"
                             xmlns="http://camel.apache.org/schema/spring"/>

        <route>
            <from uri="direct:start"/>
            <!-- use prop namespace, to define a property placeholder, which maps to
                 option stopOnException={{stop}} -->
            <multicast prop:stopOnException="stop">
                <to uri="mock:a"/>
                <throwException ref="damn"/>
                <to uri="mock:b"/>
            </multicast>
        </route>

    </camelContext>

</beans>

OSGi Blueprint プロパティープレースホルダーとの統合

Red Hat Fuse の OSGi コンテナーにルートをデプロイする場合、Apache Camel プロパティープレースホルダーのメカニズムを Fuse が持つ Blueprint プロパティープレースホルダーのメカニズムと統合できます (実際には、この統合はデフォルトで有効になっています) 。統合のセットアップには、基本的に以下の 2 つの方法があります。

暗黙的な Blueprint の統合

OSGi Blueprint ファイル内で camelContext 要素を定義すると、Apache Camel プロパティープレースホルダーのメカニズムは自動的に Blueprint プロパティープレースホルダーのメカニズムと統合します。つまり、camelContext のスコープ内に現れる Apache Camel 構文に従ったプレースホルダー (例: {{cool.end}}) は、暗黙的に blueprint property placeholder のメカニズムを検索することで解決されます。

たとえば、OSGi Blueprint ファイルで定義された以下のようなルートがあるとします。ルートの最後のエンドポイントは、プロパティープレースホルダー {{result}} で定義されています。

<blueprint xmlns="http://www.osgi.org/xmlns/blueprint/v1.0.0"
           xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
           xmlns:cm="http://aries.apache.org/blueprint/xmlns/blueprint-cm/v1.0.0"
           xsi:schemaLocation="
           http://www.osgi.org/xmlns/blueprint/v1.0.0 https://www.osgi.org/xmlns/blueprint/v1.0.0/blueprint.xsd">

    <!-- OSGI blueprint property placeholder -->
    <cm:property-placeholder id="myblueprint.placeholder" persistent-id="camel.blueprint">
        <!-- list some properties for this test -->
        <cm:default-properties>
            <cm:property name="result" value="mock:result"/>
        </cm:default-properties>
    </cm:property-placeholder>

    <camelContext xmlns="http://camel.apache.org/schema/blueprint">
        <!-- in the route we can use {{ }} placeholders which will look up in blueprint,
             as Camel will auto detect the OSGi blueprint property placeholder and use it -->
        <route>
            <from uri="direct:start"/>
            <to uri="mock:foo"/>
            <to uri="{{result}}"/>
        </route>
    </camelContext>

</blueprint>

Blueprint プロパティープレースホルダーのメカニズムは、cm:property-placeholder Bean を作成することで初期化されます。上記の例では、cm:property-placeholder Bean は camel.blueprint 永続化 ID に関連付けられています。永続化 ID は、OSGi Configuration Admin サービスから関連するプロパティーのグループを参照する標準的な方法です。つまり、cm:property-placeholder Bean は、camel.blueprint 永続化 ID の下で定義されたすべてのプロパティーへのアクセスを提供します。一部のプロパティーにデフォルト値を指定することもできます (ネストされた cm:property 要素を使用します)。

Blueprint のコンテキストでは、Apache Camel プレースホルダーのメカニズムは Bean レジストリー内の cm:property-placeholder インスタンスを検索します。このインスタンスが見つかると、Apache Camel プレースホルダーのメカニズムと自動的に統合され、{{result}} のようなプレースホルダーは Blueprint プロパティープレースホルダーのメカニズムに対して (この例では myblueprint.placeholder Bean を通して) キーを検索することで解決されます。

注記

デフォルトの Blueprint プレースホルダー構文 (Blueprint プロパティーに直接アクセスする) は ${Key} です。そのため、camelContext 要素の 範囲外 では、使用しなければならないプレースホルダー構文は ${Key} になります。しかし、camelContext 要素の 範囲内 では、使用しなければならないプレースホルダー構文は {{Key}} になります。

明示的な Blueprint の統合

Apache Camel プロパティープレースホルダーのメカニズムがプロパティーを探す場所をさらに制御する場合は、propertyPlaceholder 要素を定義してリゾルバーのロケーションを明示的に指定できます。

たとえば、以下の Blueprint の設定について考えるとします。この例は、明示的に propertyPlaceholder インスタンスを作成している点が前述の例とは異なっています。

<blueprint xmlns="http://www.osgi.org/xmlns/blueprint/v1.0.0"
           xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
           xmlns:cm="http://aries.apache.org/blueprint/xmlns/blueprint-cm/v1.0.0"
           xsi:schemaLocation="
           http://www.osgi.org/xmlns/blueprint/v1.0.0 ">https://www.osgi.org/xmlns/blueprint/v1.0.0/blueprint.xsd">

    <!-- OSGI blueprint property placeholder -->
    <cm:property-placeholder id="myblueprint.placeholder" persistent-id="camel.blueprint">
        <!-- list some properties for this test -->
        <cm:default-properties>
            <cm:property name="result" value="mock:result"/>
        </cm:default-properties>
    </cm:property-placeholder>

    <camelContext xmlns="http://camel.apache.org/schema/blueprint">

        <!-- using Camel properties component and refer to the blueprint property placeholder by its id -->
        <propertyPlaceholder id="properties" location="blueprint:myblueprint.placeholder"/>

        <!-- in the route we can use {{ }} placeholders which will lookup in blueprint -->
        <route>
            <from uri="direct:start"/>
            <to uri="mock:foo"/>
            <to uri="{{result}}"/>
        </route>

    </camelContext>

</blueprint>

前述の例では、propertyPlaceholder 要素は、場所を blueprint:myblueprint.placeholder に設定することにより、使用する cm:property-placeholder Bean を明示的に指定します。つまり、blueprint: リゾルバーは、cm:property-placeholder Bean の ID myblueprint.placeholder を明示的に参照します。

このスタイルによる設定は、Blueprint ファイルに複数の cm:property-placeholder Bean が定義されていて、どれを使用すべきかを指定する必要がある場合に有効です。また、ロケーションをコンマ区切りのリストで指定することで、複数のロケーションからプロパティーを取得することも可能になります。たとえば、cm:property-placeholder Bean とクラスパス上のプロパティーファイル myproperties.properties の両方からプロパティーを検索する場合、以下のように propertyPlaceholder 要素を定義します。

<propertyPlaceholder id="properties"
  location="blueprint:myblueprint.placeholder,classpath:myproperties.properties"/>

Spring プロパティープレースホルダーとの統合

Spring XML ファイルの XML DSL を使用して Apache Camel アプリケーションを定義している場合、org.apache.camel.spring.spi.BridgePropertyPlaceholderConfigurer 型の Spring Bean を宣言することで、Apache Camel プロパティープレースホルダーのメカニズムを Spring プロパティープレースホルダーのメカニズムと統合できます。

BridgePropertyPlaceholderConfigurer を定義します。これは、Spring XML ファイルの Apache Camel の propertyPlaceholder 要素と Spring の ctx:property-placeholder 要素の両方を置き換えます。その後、Spring の ${PropName} 構文または Apache Camel の {{PropName}} 構文のいずれかを使用して、設定したプロパティーを参照できます。

たとえば、cheese.properties ファイルからプロパティー設定を読み取るブリッジプロパティープレースホルダーを定義するとします。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<beans xmlns="http://www.springframework.org/schema/beans"
    xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
    xmlns:ctx="http://www.springframework.org/schema/context"
    xsi:schemaLocation="
        http://www.springframework.org/schema/beans http://www.springframework.org/schema/beans/spring-beans.xsd
        http://www.springframework.org/schema/context http://www.springframework.org/schema/context/spring-context.xsd">

  <!-- Bridge Spring property placeholder with Camel -->
  <!-- Do not use <ctx:property-placeholder ... > at the same time -->
  <bean id="bridgePropertyPlaceholder"
        class="org.apache.camel.spring.spi.BridgePropertyPlaceholderConfigurer">
    <property name="location"
              value="classpath:org/apache/camel/component/properties/cheese.properties"/>
  </bean>

  <!-- A bean that uses Spring property placeholder -->
  <!-- The ${hi} is a spring property placeholder -->
  <bean id="hello" class="org.apache.camel.component.properties.HelloBean">
    <property name="greeting" value="${hi}"/>
  </bean>

  <camelContext xmlns="http://camel.apache.org/schema/spring">
    <!-- Use Camel's property placeholder {{ }} style -->
    <route>
      <from uri="direct:{{cool.bar}}"/>
      <bean ref="hello"/>
      <to uri="{{cool.end}}"/>
    </route>
  </camelContext>

</beans>
注記

または、Spring プロパティーファイルを指すように、BridgePropertyPlaceholderConfigurerlocation 属性を設定することもできます。Spring プロパティーファイルの構文は完全にサポートされます。

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