7.3. JBoss EAP 7.3 のホスト設定の JBoss EAP 7.4 への移行
JBoss Server Migration Tool はデフォルトで、ホストサーバー設定を JBoss EAP 6.4 から JBoss EAP 7.4 に移行するときに以下のタスクを実行します。
7.3.1. 参照済みモジュールの移行
ソースサーバーからターゲットサーバーに移行される設定が、ターゲットサーバーにインストールされていないモジュールを参照したり、これに依存する可能性があります。JBoss Server Migration Tool はこれを検知し、参照されるモジュールと、その依存関係モジュールをソースサーバーからターゲットサーバーに自動的に移行します。
ホストサーバー設定で参照されるモジュールは、以下のプロセスを使用して移行されます。
- セキュリティーレルム設定で参照されるモジュールは、プラグインモジュールとして移行されます。
コンソールは、移行されるモジュールのモジュール ID を示すメッセージをログに記録します。modules.excludes
環境プロパティーにモジュール ID を指定して、特定モジュールの移行を除外できます。詳細は、モジュールの移行の設定 を参照してください。
7.3.2. 参照パスの移行
ソースサーバーからターゲットサーバーへの移行される設定は、ターゲットサーバーにも移行する必要があるファイルパスとディレクトリーを参照したり、これらに依存する可能性があります。JBoss Server Migration Tool は絶対パス参照を移行しません。ソース設定との関連として設定されるファイルやディレクトリーのみを移行します。コンソールは、移行される各パスを示すメッセージをログに記録します。
JBoss Server Migration Tool は以下のパス参照を自動的に移行します。
- vault キーストアおよび暗号化されたファイルのディレクトリー。
参照パスの移行を省略するには、paths.migrate-paths-requested-by-configuration.vault.skip
環境プロパティーを true
に設定します。
7.3.3. 互換性のあるセキュリティーレルムの移行
JBoss EAP 7.4 のセキュリティーレルム設定は JBoss EAP 7.3 セキュリティーレルム設定と完全に互換性があるので、JBoss Server Migration Tool では更新は必要ありません。ただし、application-users.properties
、application-roles.properties
、mgmt-users.properties
、mgmt-groups.properties
ファイルが絶対パスで参照されていない場合、このツールは移行された設定ファイルによって想定されるパスにコピーします。
セキュリティーレルムの移行を省略するには、security-realms.migrate-properties.skip environment
環境プロパティーを true
に設定します。