2.3.10. ボリュームスナップショットの作成、使用、削除


ボリュームのスナップショットを作成することによって、ある特定の時点のボリュームの状態を保持することができます。そのスナップショットを使用して、新規ボリュームをクローン作成することが可能です。

注記

ボリュームのバックアップはスナップショットとは異なります。バックアップはボリューム内のデータを保持するのに対して、スナップショットはある特定の時点におけるボリュームの状態を保持します。また、スナップショットが存在している場合にはボリュームを削除することはできません。ボリュームのバックアップはデータ損失を防ぐ目的で使用されるのに対してスナップショットはクローン作成を円滑に行う目的で使用されます。

このため、スナップショットのバックエンドは、クローン作成中のレイテンシーを最小限に抑えるように、通常ボリュームのバックエンドと同じ場所に配置されます。一方、バックアップのリポジトリーは通常、一般的なエンタープライズデプロイメント内の別の場所に配置されます (例: 異なるノード、物理ストレージ、あるいは別の地理的ロケーションの場合もあり)。これは、ボリュームのバックエンドが一切ダメージを受けないように保護することを目的とします。

ボリュームのバックアップについての詳しい情報は、『 Block Storage Backup Guide 』を参照してください。

ボリュームのスナップショットを作成するには、以下の手順を実施します。

  1. Dashboard で プロジェクト > コンピュート > ボリューム を選択します。
  2. 対象のボリュームの スナップショットの作成 アクションを選択します。
  3. 作成するスナップショッットの スナップショット名 を指定して ボリュームのスナップショットの作成 をクリックします。ボリュームのスナップショット タブに全スナップショットが表示されます。

ボリュームのスナップショット の表にスナップショットが表示されたら、そのスナップショットから新規ボリュームをクローン作成することができます。この操作を行うには、対象のスナップショットの ボリュームの作成 アクションを選択します。ボリュームの作成に関する詳しい説明は、「ボリュームの作成」を参照してください。

スナップショットを削除するには、ボリュームスナップショットの削除 アクションを選択します。

OpenStack デプロイメントで Red Hat Ceph バックエンドを使用している場合には、「Red Hat Ceph Storage バックエンドにおけるスナップショットの保護と保護解除」でスナップショットのセキュリティーとトラブルシューティングについての詳しい情報を参照してください。

2.3.10.1. Red Hat Ceph Storage バックエンドにおけるスナップショットの保護と保護解除

Red Hat Ceph Storage を OpenStack デプロイメントのバックエンドとして使用する場合には、そのバックエンドでスナップショットの 保護 を設定することができます。OpenStack で (Dashboard または cinder snapshot-delete コマンドを使用して) 保護されているスナップショットの削除を試みると、操作は失敗します。

このようなエラーが発生した場合には、まず Red Hat Ceph バックエンドでスナップショットを 保護解除 に設定します。それ以降は、通常どおりに OpenStack でスナップショットを削除することができるはずです。

関連する手順については、『Red Hat Ceph Storage 1.2.3 Ceph Block Device』の「Protecting a Snapshot」および「Unprotecting a Snapshot」を参照してください。

Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.