第5章 モニタリング


Red Hat Network Monitoring エンタイトルメントでは、 システムの正常で効率的な稼働の維持を目的とした数多くの動作を行なうことができるようになります。 このエンタイトルメントにより、システムのリソース、 ネットワークサービス、 データベース、 標準アプリケーションとカスタムアプリケーションをしっかりと監視することができます。
Monitoring ではリアルタイムの状態変更情報、 過去に記録されている状態変更情報の両方を提供する他、 特定の基準データも提供します。 致命的な状態になる前に即座に障害を通知してパフォーマンスの低下を警告するだけでなく、 容量の計画を行なったりイベント修正を行なう際に必要となる情報も提供します。 例えば、 システム群全体の CPU 使用を記録するプローブの結果はシステム群の負荷を分散するのに非常に重要となります。
モニタリングシステムにはモニタリングシステム自体と モニタリングのスカウト の 2 種類のコンポーネントがあります。 モニタリングシステムは監視データを格納して動作を行う、 Satellite でのみ実行するなどバックエンドの機能を果たします。 モニタリングのスカウトは全てのプローブで実行され監視データを収集します。 モニタリングのスカウトを有効にして Satellite または RHN Proxy のシステムで実行することができます。 RHN Proxy でモニタリングのスカウトを使用すると Satellite サーバーの作業から開放されプローブにスケーラビリティを持たせることができるようになります。
モニタリングを行うには、 通知メソッドの作成やシステムへのプローブのインストール、 全プローブの定期的な点検、 システムまたはサービスの記録データを表すレポートの生成などが必要となります。 本章では、 Monitoring エンタイトルメントに関連した一般的な作業を見ていきます。 実質的には モニタリングのインフラストラクチャに影響する変更はすべて スカウト設定の配備 (Scout Config Push) ページで設定の更新を行い最終決定する必要があります。

5.1. 要件

インフラストラクチャに RHN Monitoring を実装する前に、 必要なツールがすべて揃っているか確認してください。 最低限必要となるツールは次の通りです。
  • Monitoring のエンタイトルメント — 監視対象となるシステムにはすべてこのエンタイトルメントが必要になります。 Monitoring に対応するのは Red Hat Enterprise Linux システムのみになります。
  • Monitoring エンタイトルメントを持つ RHN Satellite — 監視システムは Red Hat Enterprise Linux AS 4、 Red Hat Enterprise Linux 5、 またはそれ以降のベースオペレーティングシステムの Satellite に接続しなければなりません。 インストール方法については ヘルプ 内の RHN Satellite インストールガイドを参照してください。
  • Monitoring 管理者 — プローブのインストール、 通知メソッドの作成、 監視インフラストラクチャの変更などを行なうユーザーにはこのロールを与える必要があります (Satellite 管理者は企業内のその他すべてのロールが有する能力を自動的に継承するため、 これらの作業も行なうことができる点に留意してください)。 このロールはユーザーの ユーザーの詳細 ページで割り当てます。
  • Red Hat Network モニタリングデーモン — このデーモンはスカウト用の SSH キーと共に、内部プロセスモニターを実行するため、監視対象のシステムで必要になります。 ただし、 これらのプローブはシステムの既存 SSH デーモン (sshd) を使って実行しても構いません。 セキュアな接続を必要とするプローブの早見表およびインストールの詳細については 「Red Hat Network モニタリングデーモン (rhnmd)」 を参照してください。使用できるプローブの全一覧は 付録D プローブ を参照してください。

モニタリングを有効にする

デフォルトではモニタリングは無効になっているため、 使用前に有効にしておく必要があります。
  1. Satellite 管理者の権限を持つユーザーでログインして、 管理 RHN Satellite 設定 モニタリングを有効にする (Enable Monitoring) の順に進みます。 更新 をクリックして保存します。
  2. 変更を反映するためサービスを再起動します。 再起動 タブに行き Satellite を再起動します。 これにより Satellite は数分間オフラインになります。
  3. RHN Satellite 設定 の下に Monitoring タブが表示されていればモニタリングが有効になっています。
  4. モニタリングのスカウトを有効にする場合は、 管理 RHN Satellite 設定 Monitoring+Monitoring スカウトを有効にする の順に進みます。 設定の更新 をクリックします。

注記

モニタリングの設定値はデフォルト値を変更せずそのまま使用されることが推奨されます。 通知の使い方については 『Red Hat Network RHN Satellite インストールガイド』 の 『Sendmail の設定』 のセクションをご覧ください。
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