第1章 はじめに
以下の仮想化プラットフォームでは、Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンのホストベースのサブスクリプションを使用できます。
- Red Hat Virtualization
- Red Hat Enterprise Linux Virtualization (KVM)
- Red Hat OpenStack Platform
- VMware vSphere
- Microsoft Hyper-V
1.1. ホストベースのサブスクリプション
仮想マシンは、物理サブスクリプションのエンタイトルメントを使用する代わりに、ホストベースのサブスクリプションを使用できます。ホストベースのサブスクリプションはハイパーバイザーに割り当てられ、ハイパーバイザーが仮想マシンにサブスクリプションを提供できるようにします。多くのホストベースのサブスクリプションは、無制限の仮想マシンのエンタイトルメントを提供します。
仮想マシンがそのハイパーバイザーからサブスクリプションを継承できるようにするには、virt-who をインストールし、設定する必要があります。virt-who は仮想化プラットフォームをクエリーし、ハイパーバイザーおよび仮想マシンの情報を Red Hat Satellite にレポートします。
サブスクリプションが割り当てられていないアクティベーションキーで仮想マシンを登録して自動アタッチを true
に設定し、十分なホストベースのサブスクリプションが利用できる場合には、以下の動作のいずれかが発生します。
- Virt-who で仮想マシンが報告されており、ホストベースのサブスクリプションがハイパーバイザーに割り当てられている場合には、仮想マシンはハイパーバイザーからサブスクリプションを継承します。
- Virt-who で仮想マシンが報告されており、ハイパーバイザーが Satellite に登録されているものの、ホストベースのサブスクリプションが割り当てられていない場合は、ホストベースのサブスクリプションがハイパーバイザーに割り当てられ、仮想マシンに継承されます。
- virt-who により仮想マシンまたはそのハイパーバイザーが報告されていない場合は、Satellite は仮想マシンに、最大 7 日間有効なサブスクリプションを一時的に割り当てます。virt-who が更新情報を報告した後に、Satellite は仮想マシンを実行するハイパーバイザーを判断して、仮想マシンに永続的なサブスクリプションを割り当てます。
自動アタッチが有効ではあるものの、virt-who が実行されていないか、ホストベースのサブスクリプションが利用できない場合には、Satellite は代わりに物理的なサブスクリプションを仮想マシンに割り当てます。この場合には、想定以上のエンタイトルメントを使用する可能性があります。
自動アタッチが有効になっていない場合には、仮想マシンはホストベースのサブスクリプションを使用できません。
サブスクリプションに virt-who が必要な場合は、Satellite Web UI で コンテンツ > サブスクリプション に移動します。Virt-Who が必要 列にチェックマークがある場合は、そのサブスクリプションを使用するように virt-who を設定する必要があります。
仮想マシンのサブスクリプションプロセス
以下の図では、仮想マシンが virt-who で報告されていない場合のサブスクリプションワークフローを紹介しています。
Satellite が仮想マシンをプロビジョニングします。
仮想マシンが Satellite Server にサブスクリプションを要求します。
Satellite Server が仮想マシンに最長で 7 日間有効となる一時的なサブスクリプションを付与し、仮想マシンが属するハイパーバイザーを判別します。
virt-who がハイパーバイザーまたは仮想化マネージャーに接続し、その仮想マシンに関する情報を要求します。
ハイパーバイザーまたは仮想化マネージャーが、それぞれの UUID を含む仮想マシンのリストを virt-who に返します。
virt-who が仮想マシンとそれぞれのハイパーバイザーのリストを Satellite Server に報告します。
十分なエンタイトルメントが利用可能な場合、Satellite Server が仮想マシンに永続的なサブスクリプションを割り当てます。
関連情報
Red Hat サブスクリプションモデルの詳細については、Red Hat サブスクリプション管理のワークフローの概要 を参照してください。