11.4. シェルおよびコマンドラインツール
イメージモードのデプロイ環境で、/var/lib/tftpboot ディレクトリーがデフォルトで作成されます
以前は、イメージモードのデプロイ環境で、tftp-server パッケージをインストールしても /var/lib/tftpboot ディレクトリーが作成されませんでした。これは、既存のイメージモードのデプロイ環境にパッケージを追加した際に、/var ディレクトリーへの変更が適用されないために発生していました。
この更新により、すべてのイメージモードのデプロイ環境で /var/lib/tftpboot ディレクトリーが自動的に作成されるようになりました。
Jira:RHEL-79983[1]
IBM Z 上の ReaR の IPL 出力方式が、RHEL 9 のファイル命名規則に従うようになりました
この更新前は、Relax-and-Recover (ReaR) の非推奨の IPL 出力方式を IBM Z で使用すると、生成されるリカバリーカーネルの名前が kernel-$RAMDISK_SUFFIX になり、ramdisk イメージの名前が initramfs-$RAMDISK_SUFFIX.img になっていました。この命名規則は、それぞれ vmlinuz-$kernel_version と initrd.cgz を使用する RHEL 9 とは異なります。その結果、RHEL 9 から RHEL 10 にアップグレードした後、ファイル名が変更されるため、これらのリカバリーイメージの処理に使用するカスタムスクリプトを手動で調整する必要がありました。
この更新により、IBM Z 上の非推奨の IPL 出力方式で、RHEL 9 のファイル命名動作が復元されました。これにより、以前の RHEL メジャーリリースとの下位互換性が維持されます。カーネルイメージの名前は vmlinuz-$kernel_version になり、ramdisk イメージの名前は initrd.cgz になります。
その結果、カーネルイメージと initramfs イメージの命名規則が、RHEL 9 と一貫したものになりました。これにより、RHEL 9 から RHEL 10.1 にアップグレードするときにスクリプトを調整する必要がなくなりました。これは、RHEL 10.0 からの動作の変更です。非推奨の IPL 方式の代わりに、RAMDISK 出力方式を使用してください。RAMDISK は、kernel-$RAMDISK_SUFFIX および initramfs-$RAMDISK_SUFFIX.img という命名規則を使用しており、サポートされているすべてのアーキテクチャーで統一されているためです。
Jira:RHEL-102563[1]