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9.5. 一般的な NFS マウントオプション

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リモートホストに NFS を使用してファイルシステムをマウントする以外にも、マウントした共有を簡単に使用できるようマウント時に指定できるオプションがあります。これらのオプションは、手動の mount コマンド、/etc/fstab 設定、autofs と併用できます。
以下に NFS マウントに一般的に使用されているオプションを示します。
intr
サーバーがダウンした場合やサーバーにアクセスできない場合に、NFS 要求の割り込みを許可します。
lookupcache=mode
任意のマウントポイントに対して、カーネルがディレクトリーエントリーのキャッシュを管理する方法を指定します。mode の有効な引数は、allnone、または pos/positive です。
nfsvers=version
使用する NFS プロトコルのバージョンを指定します。version は、2、3、または 4 になります。これは、複数の NFS サーバーを実行するホストに役立ちます。バージョンを指定しないと、NFS はカーネルおよび mount コマンドで対応している最近のバージョンを使用します。
vers オプションは nfsvers と同じで、互換性のためにこのリリースに含まれています。
noacl
ACL の処理をすべてオフにします。古いバージョンの Red Hat Enterprise Linux、Red Hat Linux、Solaris と連動させる場合に必要となることがあります。こうした古いシステムには、最新の ACL テクノロジーに対する互換性がないためです。
nolock
ファイルのロック機能を無効にします。この設定は、古い NFS サーバーへの接続時に必要になることがあります。
noexec
マウントしたファイルシステムでバイナリーが実行されないようにします。互換性のないバイナリーを含む、Linux 以外のファイルシステムをマウントしている場合に便利です。
nosuid
set-user-identifier または set-group-identifier ビットを無効にします。これにより、リモートユーザーは、setuid プログラムを実行してより高い権限を取得できなくなります。
port=num
port=num - NFS サーバーポートの数値を指定します。num0 (デフォルト値) にすると、mount は、使用するポート番号に関するリモートホストの rpcbind サービスのクエリーを実行します。リモートホストの NFS デーモンがその rpcbind サービスに登録されていない場合は、標準の NFS ポート番号 TCP 2049 が代わりに使用されます。
rsize=num および wsize=num
これらの設定は、大規模なデータブロックサイズ(数字、バイト単位を設定して 読み取り(rsize)および書き込み(wsize)の NFS 通信を 1 度に転送します。これらの値を変更する場合には注意が必要です。古い Linux カーネルとネットワークカードは、大きなブロックサイズで適切に機能しません。
注記
rsize の値が指定されていない場合や、指定した値が、クライアントまたはサーバーがサポートできる最大値よりも大きい場合、クライアントとサーバーは両方のサポートが可能な最大サイズサイズをネゴシエートします。
sec=mode
NFS 接続の認証時に使用するセキュリティーのタイプを指定します。デフォルトの設定は sec=sys で、NFS 操作を認証する AUTH_SYS を使用してローカルの UNIX UID および GID を使用します。
sec=krb5 は、ユーザー認証に、ローカルの UNIX の UID と GID ではなく、Kerberos V5 を使用します。
sec=krb5i は、ユーザー認証に Kerberos V5 を使用し、データの改ざんを防ぐ安全なチェックサムを使用して、NFS 操作の整合性チェックを行います。
sec=krb5p は、ユーザー認証に Kerberos V5 を使用し、整合性チェックを実行し、トラフィックの傍受を防ぐため NFS トラフィックの暗号化を行います。これが最も安全な設定になりますが、パフォーマンスのオーバーヘッドも最も高くなります。
tcp
NFS マウントが TCP プロトコルを使用するよう指示します。
udp
NFS マウントが UDP プロトコルを使用するよう指示します。
オプションの完全なリストと、各オプションの詳細は、man mount および man nfs を参照してください
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