22.2. Write Barriers の有効化/無効化
電源の損失時にデータ破損のリスクを軽減するには、ストレージデバイスの中には、バッテリーでバックアップされた書き込みキャッシュを使用します。通常、ハイエンドアレイや一部のハードウェアコントローラーはバッテリーベースの書き込みキャッシュを使用します。ただし、キャッシュのボランティはカーネルには表示されません。したがって、Red Hat Enterprise Linux 6 は、サポートされているすべてのジャーナルファイルシステムで、デフォルトで書き込みバリアを有効にします。
不揮発性なデバイスと、バッテリーでバックアップされた書き込みキャッシュと、write-caching が無効になっているデバイスの場合、マウントに -o nobarrier オプションを使用して、マウント時の書き込みバリアを安全に無効にできます 。ただし、一部のデバイスは書き込みバリアをサポートしていません。このようなデバイスは、エラーメッセージを
/var/log/messages
に記録します( 表22.1「ファイルシステムごとの書き込みバリヤーエラーメッセージ」を参照)。
ファイルシステム | エラーメッセージ |
---|---|
ext3/ext4 | JBD: barrier-based sync failed on device - disabling barriers |
XFS | Filesystem device - Disabling barriers, trial barrier write failed |
btrfs | btrfs: disabling barriers on dev device |
注記
Red Hat Enterprise Linux 6 では、書き込みバリアのネガティブなパフォーマンスへの影響(約 3%)となるため、Red Hat Enterprise Linux 6 では nobarrier を使用することは推奨していません。通常、書き込みバリアの利点は、無効にしたパフォーマンス上のメリットを得られます。また、仮想マシンに設定されるストレージでは、barrier オプションは使用しないでください。