1.5. 管理者 CLI コマンド
1.5.1. クラスター管理 CLI コマンド
1.5.1.1. inspect
特定のリソースについてのデバッグ情報を収集します。
このコマンドは実験的なもので、通知なしに変更される可能性があります。
例: OpenShift API サーバークラスター Operator のデバッグデータの収集
$ oc adm inspect clusteroperator/openshift-apiserver
1.5.1.2. must-gather
問題のデバッグに必要なクラスターの現在の状態についてのデータを一括収集します。
このコマンドは実験的なもので、通知なしに変更される可能性があります。
例: デバッグ情報の収集
$ oc adm must-gather
1.5.1.3. top
サーバー上のリソースの使用状況についての統計を表示します。
例: Pod の CPU およびメモリーの使用状況の表示
$ oc adm top pods
例: イメージの使用状況の統計の表示
$ oc adm top images
1.5.2. ノード管理 CLI コマンド
1.5.2.1. cordon
ノードにスケジュール対象外 (unschedulable) のマークを付けます。ノードにスケジュール対象外のマークを手動で付けると、いずれの新規 Pod もノードでスケジュールされなくなりますが、ノード上の既存の Pod にはこれによる影響がありません。
例: node1
にスケジュール対象外のマークを付ける
$ oc adm cordon node1
1.5.2.2. drain
メンテナンスの準備のためにノードをドレイン (解放) します。
例: node1
のドレイン (解放)
$ oc adm drain node1
1.5.2.3. node-logs
ノードのログを表示し、フィルターします。
例: NetworkManager のログの取得
$ oc adm node-logs --role master -u NetworkManager.service
1.5.2.4. taint
1 つ以上のノードでテイントを更新します。
例: ユーザーのセットに対してノードを専用に割り当てるためのテイントの追加
$ oc adm taint nodes node1 dedicated=groupName:NoSchedule
例: ノード node1
からキー dedicated
のあるテイントを削除する
$ oc adm taint nodes node1 dedicated-
1.5.2.5. uncordon
ノードにスケジュール対象 (schedulable) のマークを付けます。
例: node1
にスケジュール対象のマークを付ける
$ oc adm uncordon node1
1.5.3. セキュリティーおよびポリシー CLI コマンド
1.5.3.1. certificate
証明書署名要求 (CSR) を承認するか、または拒否します。
例: CSR の承認
$ oc adm certificate approve csr-sqgzp
1.5.3.2. groups
クラスター内のグループを管理します。
例: 新規グループの作成
$ oc adm groups new my-group
1.5.3.3. new-project
新規プロジェクトを作成し、管理オプションを指定します。
例: ノードセレクターを使用した新規プロジェクトの作成
$ oc adm new-project myproject --node-selector='type=user-node,region=east'
1.5.3.4. pod-network
クラスター内の Pod ネットワークを管理します。
例: project1 および project2 を他の非グローバルプロジェクトから分離する
$ oc adm pod-network isolate-projects project1 project2
1.5.3.5. policy
クラスター上のロールおよびポリシーを管理します。
例: すべてのプロジェクトについて edit
ロールを user1
に追加する
$ oc adm policy add-cluster-role-to-user edit user1
例: privileged
SCC (security context constraint) のサービスアカウントへの追加
$ oc adm policy add-scc-to-user privileged -z myserviceaccount
1.5.4. メンテナンス CLI コマンド
1.5.4.1. migrate
使用されるサブコマンドに応じて、クラスターのリソースを新規バージョンまたはフォーマットに移行します。
例: 保存されたすべてのオブジェクトの更新の実行
$ oc adm migrate storage
例: Pod のみの更新の実行
$ oc adm migrate storage --include=pods
1.5.4.2. prune
サーバーから古いバージョンのリソースを削除します。
例: BuildConfigs がすでに存在しないビルドを含む、古いビルドのプルーニング
$ oc adm prune builds --orphans
1.5.5. 設定 CLI コマンド
1.5.5.1. create-api-client-config
サーバーに接続するためのクライアント接続を作成します。これにより、指定されたユーザーとしてマスターに接続するためのクライアント証明書、クライアントキー、サーバーの認証局、および kubeconfig
ファイルが含まれるフォルダーが作成されます。
例: プロキシーのクライアント証明書の生成
$ oc adm create-api-client-config \ --certificate-authority='/etc/origin/master/proxyca.crt' \ --client-dir='/etc/origin/master/proxy' \ --signer-cert='/etc/origin/master/proxyca.crt' \ --signer-key='/etc/origin/master/proxyca.key' \ --signer-serial='/etc/origin/master/proxyca.serial.txt' \ --user='system:proxy'
1.5.5.2. create-bootstrap-policy-file
デフォルトのブートストラップポリシーを作成します。
例: デフォルトブートストラップポリシーでの policy.json
ファイルの作成
$ oc adm create-bootstrap-policy-file --filename=policy.json
1.5.5.3. create-bootstrap-project-template
ブートストラッププロジェクトテンプレートを作成します。
例: YAML 形式でのブートストラッププロジェクトテンプレートの標準出力 (stdout) への出力
$ oc adm create-bootstrap-project-template -o yaml
1.5.5.4. create-error-template
エラーページをカスタマイズするためのテンプレートを作成します。
例: エラーページのテンプレートの標準出力 (stdout) への出力
$ oc adm create-error-template
1.5.5.5. create-kubeconfig
クライアント証明書から基本的な .kubeconfig
ファイルを作成します。
例: 提供されるクライアント証明書を使用した .kubeconfig
ファイルの作成
$ oc adm create-kubeconfig \ --client-certificate=/path/to/client.crt \ --client-key=/path/to/client.key \ --certificate-authority=/path/to/ca.crt
1.5.5.6. create-login-template
ログインページをカスタマイズするためのテンプレートを作成します。
例: ログインページのテンプレートの標準出力 (stdout) への出力
$ oc adm create-login-template
1.5.5.7. create-provider-selection-template
プロバイダー選択ページをカスタマイズするためのテンプレートを作成します。
例: プロバイダー選択ページのテンプレートの標準出力 (stdout) への出力
$ oc adm create-provider-selection-template
1.5.6. 他の管理者 CLI コマンド
1.5.6.1. build-chain
ビルドの入力と依存関係を出力します。
例: perl
イメージストリームの依存関係の出力
$ oc adm build-chain perl
1.5.6.2. completion
指定されたシェルについての oc adm
コマンドのシェル補完コードを出力します。
例: Bash の oc adm
補完コードの表示
$ oc adm completion bash
1.5.6.3. config
クライアント設定ファイルを管理します。このコマンドは、oc config
コマンドと同じ動作を実行します。
例: 現在の設定の表示
$ oc adm config view
例: 別のコンテキストへの切り替え
$ oc adm config use-context test-context
1.5.6.4. release
リリースについての情報の表示、またはリリースの内容の検査などの OpenShift Container Platform リリースプロセスの様々な側面を管理します。
例: 2 つのリリース間の変更ログの生成および changelog.md
への保存
$ oc adm release info --changelog=/tmp/git \ quay.io/openshift-release-dev/ocp-release:4.3.0-rc.7 \ quay.io/openshift-release-dev/ocp-release:4.3.0 \ > changelog.md
1.5.6.5. verify-image-signature
ローカルのパブリック GPG キーを使用して内部レジストリーにインポートされたイメージのイメージ署名を検証します。
例: nodejs
イメージ署名の検証
$ oc adm verify-image-signature \ sha256:2bba968aedb7dd2aafe5fa8c7453f5ac36a0b9639f1bf5b03f95de325238b288 \ --expected-identity 172.30.1.1:5000/openshift/nodejs:latest \ --public-key /etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-redhat-release \ --save