3.3. Performance Co-Pilot (PCP)
Performance Co-Pilot (PCP) は、システムパフォーマンスの詳細を監視、分析し、それに対応するツールとインフラストラクチャーを提供します。PCP は完全に分散型のアーキテクチャーなので、ユーザーのニーズに応じて単一ホスト上で稼働したり、複数ホスト上で稼働することができます。また PCP はプラグインアーキテクチャーと設計されているので、幅広いサブシステムの監視とチューニングに便利なものとなっています。
PCP をインストールするには、以下のコマンドを実行します。
# yum install pcp
Red Hat では、収集データの視覚化の機能を提供する pcp-gui パッケージと、詳細な PCP ドキュメンテーションを
/usr/share/doc/pcp-doc
ディレクトリーにインストールする pcp-doc パッケージも推奨しています。
3.3.1. PCP アーキテクチャー
PCP の導入は、コレクターシステムとモニターシステムの両方で構成されています。単一ホストをコレクターとモニターの両方にしたり、またはコレクターとモニターを複数のホストにまたがって分散させることもできます。
- コレクター
- コレクターシステムは 1 つ以上のドメインからパフォーマンスデータを収集し、分析するために保存します。コレクターには Performance Metrics Collector Daemon (
pmcd
) があり、これはパフォーマンスデータのリクエストを適切な Performance Metrics Domain Agent および 1 つ以上の Performance Metrics Domain Agents (PMDA) と受け渡します。これらのエージェントは、該当ドメイン (データベース、サーバー、アプリケーションなど) についてのリクエストに関する反応を担います。PMDA は、同一コレクター上で実行しているpmcd
で制御されます。 - モニター
- モニターシステムは、
pmie
やpmreport
などのモニタリングツールを使って、ローカルもしくはリモートコレクターからのデータを表示、分析します。