4.4. CPU 周波数ガバナー
CPU の周波数は、パフォーマンスと電力消費量の両方に影響を及ぼします。
cpufreq
ガバナーは常に、より高いまたは低い周波数への変更を促す動作についてのルールセットに基づいて、CPU の周波数を決定します。
Red Hat では、
cpufreq_ondemand
ガバナーがシステムに負荷がある時に高い CPU 周波数でより高いパフォーマンスを、またシステムの負荷が高くないときには低い CPU 周波数で省電力を提供することから、ほとんどの状況でこのガバナーを推奨しています。
省電力を犠牲にしてパフォーマンスを最大化する場合には、
cpufreq_performance
ガバナーを使用します。このガバナーは、できるだけ高い CPU 周波数を使用してタスクができるだけ迅速に実行されるようにします。このガバナーは、スリープやアイドルなどの省電力メカニズムを使用しないので、データセンターや類似の大型導入には推奨されません。
手順4.1 ガバナーの有効化および設定
- cpupowerutils がインストールされていることを確認します。
# yum install cpupowerutils
- 使用したいドライバーが利用可能であることを確認します。
# cpupower frequency-info --governors
- ドライバーが利用可能でない場合は、
modprobe
コマンドを使用してそのドライバーをシステムに追加します。たとえば、ondemand
ガバナーを追加するには、以下を実行します。# modprobe cpufreq_ondemand
- cpupower コマンドラインツールを使ってガバナーを一時的に設定します。たとえば、
ondemand
ガバナーを設定するには、以下を実行します。# cpupower frequency-set --governor ondemand
tuned-adm ツールに同梱されているプロファイルも CPU 周波数ガバナーを活用します。詳細は、「Tuned および ktune」 を参照してください。