3.5. Grafana ダッシュボードの使用


Grafana ダッシュボードを使用して、ハブクラスターとマネージドクラスターのメトリクスを表示します。Grafana アラートダッシュボードに表示されるデータは、マネージドクラスターから発信される alerts メトリクスに依存します。alerts メトリクスは、ハブクラスター上の Red Hat Advanced Cluster Management アラートマネージャーにアラートを転送するマネージドクラスターには影響しません。したがって、メトリクスとアラートには異なる伝播メカニズムがあり、それぞれ別のコードパスに従います。

Grafana アラートダッシュボードにデータが表示されている場合でも、マネージドクラスターアラートが Red Hat Advanced Cluster Management ハブクラスターアラートマネージャーに正常に転送されているという保証はありません。メトリクスがマネージドクラスターから伝播されている場合は、Grafana アラートダッシュボードにデータが表示されます。

開発ニーズに合わせて Grafana ダッシュボードを使用するには、以下を実行します。

3.5.1. Grafana 開発者インスタンスの設定

grafana-dev インスタンスを作成して、Grafana ダッシュボードを設計できます。必ず最新の grafana-dev インスタンスを使用してください。

Grafana 開発者インスタンスを設定するには、以下の手順を実行します。

  1. open-cluster-management/multicluster-observability-operator/ リポジトリーのクローンを作成し、tools フォルダーにあるスクリプトを実行できるようにします。
  2. setup-grafana-dev.sh を実行して、Grafana インスタンスを設定します。スクリプトを実行すると、secret/grafana-dev-configdeployment.apps/grafana-devservice/grafana-devingress.extensions/grafana-devpersistentvolumeclaim/grafana-dev のリソースが作成されます。

    ./setup-grafana-dev.sh --deploy
    secret/grafana-dev-config created
    deployment.apps/grafana-dev created
    service/grafana-dev created
    serviceaccount/grafana-dev created
    clusterrolebinding.rbac.authorization.k8s.io/open-cluster-management:grafana-crb-dev created
    route.route.openshift.io/grafana-dev created
    persistentvolumeclaim/grafana-dev created
    oauthclient.oauth.openshift.io/grafana-proxy-client-dev created
    deployment.apps/grafana-dev patched
    service/grafana-dev patched
    route.route.openshift.io/grafana-dev patched
    oauthclient.oauth.openshift.io/grafana-proxy-client-dev patched
    clusterrolebinding.rbac.authorization.k8s.io/open-cluster-management:grafana-crb-dev patched
  3. switch-to-grafana-admin.sh スクリプトを使用して、ユーザーロールを Grafana 管理者に切り替えます。

    1. Grafana の URL https://grafana-dev-open-cluster-management-observability.{OPENSHIFT_INGRESS_DOMAIN} を選択し、ログインします。
    2. 次に、以下のコマンドを実行して、切り替えユーザーを Grafana 管理者として追加します。たとえば、kubeadmin を使用してログインしたら、以下のコマンドを実行します。

      ./switch-to-grafana-admin.sh kube:admin
      User <kube:admin> switched to be grafana admin

Grafana 開発者インスタンを設定します。

3.5.1.1. Grafana のバージョン検証

コマンドラインインターフェイス (CLI) または Grafana ユーザーインターフェイスから Grafana のバージョンを検証します。

ハブクラスターにログインした後、observability-grafana Pod ターミナルにアクセスします。以下のコマンドを実行します。

grafana-cli

現在クラスター環境内にデプロイされている Grafana のバージョンが表示されます。

Grafana ダッシュボードの Manage タブに移動することもできます。ページの最後までスクロールすると、バージョンリストがあります。

3.5.2. Grafana ダッシュボードの設計

Grafana インスタンスを設定したら、ダッシュボードを設計できます。Grafana コンソールを更新し、ダッシュボードを設計するには、以下の手順を実行します。

  1. Grafana コンソールのナビゲーションパネルから Create アイコンを選択してダッシュボードを作成します。Dashboard を選択し、Add new panel をクリックします。
  2. New Dashboard/Edit Panel ビューで、Query タブを選択します。
  3. データソースセレクターから Observatorium を選択し、PromQL クエリーを入力してクエリーを設定します。
  4. Grafana ダッシュボードヘッダーから、ダッシュボードヘッダーにある Save アイコンをクリックします。
  5. 説明的な名前を追加し、Save をクリックします。

3.5.2.1. ConfigMap での Grafana ダッシュボードの設計

ConfigMap を使用して、Grafana ダッシュボードを設計します。generate-dashboard-configmap-yaml.sh スクリプトを使用してダッシュボードの ConfigMap を生成し、ローカルで ConfigMap を保存できます。

./generate-dashboard-configmap-yaml.sh "Your Dashboard Name"
Save dashboard <your-dashboard-name> to ./your-dashboard-name.yaml

前述のスクリプトを実行するパーミッションがない場合は、以下の手順を実行します。

  1. ダッシュボードを選択し、Dashboard 設定 アイコンをクリックします。
  2. ナビゲーションパネルから JSON Model アイコンをクリックします。
  3. ダッシュボード JSON データをコピーし、data セクションに貼り付けます。
  4. name を、$your-dashboard-name に置き換えます。data.$your-dashboard-name.json.$$your_dashboard_jsonuid フィールドに Universally Unique Identifier (UUID) を入力します。uuidegen などのプログラムを使用して UUID を作成できます。ConfigMap は、以下のファイルのようになります。

    kind: ConfigMap
    apiVersion: v1
    metadata:
      name: $your-dashboard-name
      namespace: open-cluster-management-observability
      labels:
        grafana-custom-dashboard: "true"
    data:
      $your-dashboard-name.json: |-
        $your_dashboard_json

    注記:

    • ダッシュボードが grafana-dev インスタンス内に作成されている場合は、ダッシュボードの名前を取得して、スクリプトで引数として渡すことができます。たとえば、Demo Dashboard という名前のダッシュボードが grafana-dev インスタンスに作成されます。CLI から、次のスクリプトを実行できます。

      ./generate-dashboard-configmap-yaml.sh "Demo Dashboard"

      スクリプトを実行すると、次のメッセージが表示される場合があります。

      Save dashboard <demo-dashboard> to ./demo-dashboard.yaml
    • ダッシュボードが General フォルダーにない場合は、この ConfigMap の annotations セクションでフォルダー名を指定できます。

      annotations:
        observability.open-cluster-management.io/dashboard-folder: Custom

      ConfigMap の更新が完了したら、インストールしてダッシュボードを Grafana インスタンスにインポートできます。

CLI または OpenShift Container Platform コンソールから YAML を適用して、YAML ファイルが作成されていることを確認します。open-cluster-management-observability namespace 内に ConfigMap が作成されます。CLI から次のコマンドを実行します。

oc apply -f demo-dashboard.yaml

OpenShift Container Platform コンソールから、demo-dashboard.yaml ファイルを使用して、ConfigMap を作成します。ダッシュボードは Custom フォルダーにあります。

3.5.3. Grafana 開発者インスタンスのアンインストール

インスタンスをアンインストールすると、関連するリソースも削除されます。以下のコマンドを実行します。

./setup-grafana-dev.sh --clean
secret "grafana-dev-config" deleted
deployment.apps "grafana-dev" deleted
serviceaccount "grafana-dev" deleted
route.route.openshift.io "grafana-dev" deleted
persistentvolumeclaim "grafana-dev" deleted
oauthclient.oauth.openshift.io "grafana-proxy-client-dev" deleted
clusterrolebinding.rbac.authorization.k8s.io "open-cluster-management:grafana-crb-dev" deleted

3.5.4. 関連情報

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