1.2. Ceph File System のコンポーネント
Ceph File System には 2 つの主要コンポーネントがあります。
- Clients
-
CephFS クライアントは、FUSE クライアントの
ceph-fuse
やカーネルクライアントのkcephfs
など、CephFS を使用するアプリケーションの代わりに I/O 操作を行います。CephFS クライアントは、アクティブな Metadata Server にメタデータの要求を送信します。その代わり、CephFS クライアントはファイルのメタデータ認識し、メタデータとファイルデータの両方を安全にキャッシュすることができます。 - メタデータサーバー (MDS)
MDS では以下のことを行います。
- CephFS クライアントにメタデータを提供します。
- Ceph File System に保存されているファイルに関連するメタデータを管理します。
- 共有されている Red Hat Ceph Storage クラスターへのアクセスを調整します。
- ホットなメタデータをキャッシュして、バッキングメタデータプールストアへのリクエストを減らします。
- CephFS クライアントのキャッシュを管理して、キャッシュコヒーレンスを維持します。
- アクティブなデータシート間でホットメタデータを複製します。
- メタデータミューテーションをコンパクトジャーナルにまとめて、バックメタデータプールに定期的にフラッシュします。
-
CephFS では、少なくとも 1 つの Metadata Server デーモン (
ceph-mds
) の実行が必要です。
下図は、Ceph File System のコンポーネント層を示しています。
一番下の層は、基礎となるコアストレージクラスターコンポーネントを表しています。
-
Ceph OSD (
ceph-osd
) Ceph File System のデータとメタデータが格納されています。 -
Ceph File System のメタデータを管理する Ceph Metadata Servers (
ceph-mds
)。 -
クラスターマップのマスターコピーを管理する Ceph Monitors (
ceph-mon
)。
Ceph Storage プロトコル層は、コアストレージクラスターと対話するための Ceph ネイティブ librados
ライブラリーを表します。
CephFS ライブラリー層には、librados
の上で動作し、Ceph File System を表す CephFS libcephfs
ライブラリーが含まれます。
一番上の層は、Ceph File Systems にアクセスできる 2 種類の Ceph クライアントを表しています。
下の図は、Ceph File System のコンポーネントがどのように相互に作用するかを詳しく示しています。
関連情報
- Ceph Metadata サーバーをインストールするには、Red Hat Ceph Storage Installation Guide の Installing Metadata servers セクションを参照してください。
- Ceph File System を作成するには、Red Hat Ceph Storage File System Guide の Deploying Ceph File Systems セクションを参照してください。