3.7. RADOS
Ceph messenger プロトコルが msgr v2.1 に修正
今回のリリースで、新しいバージョンの Ceph messenger プロトコル msgr v2.1 が実装され、以前のバージョンである msgr v2.0 に存在する複数のセキュリティー、整合性、および潜在的なパフォーマンスの問題に対応するようになりました。すべての Ceph エンティティー (デーモンおよびクライアントの両方) で、デフォルトで msgr v2.1 に設定されるようになりました。
Ceph の正常性に関する詳細がクラスターログに記録される
以前のバージョンでは、クラスターログに Ceph の正常性の詳細情報がないため、問題の根本原因を結論付けるのは困難でした。今回のリリースにより、Ceph の正常性の詳細情報がクラスターのログに記録されるようになったため、クラスターで発生する可能性のある問題を確認できます。
PG 削除コードの効率の向上
以前のバージョンでは、すべての配置グループ (PG) で最後に削除されたオブジェクトへのポインターが維持されていなかったため、毎回すべてのオブジェクトに対する不要な反復が発生していました。今回のリリースにより、クライアント I/O への影響が少ない PG の削除のパフォーマンスが向上しました。osd_delete_sleep_ssd
パラメーターおよび osd_delete_sleep_hybrid
パラメーターは、デフォルト値 1 秒になりました。