5.5. CephManager アラートモジュールの使用


Ceph Manager アラートモジュールを使用して、Red Hat Ceph Storage クラスターの健全性に関する簡単なアラートメッセージを電子メールで送信できます。

注記

このモジュールは、堅牢な監視ソリューションを目的としたものではありません。Ceph クラスター自体の一部として実行されるため、ceph-mgr デーモンに障害が発生するとアラートが送信されないという根本的な制約があります。ただし、このモジュールは、既存の監視インフラストラクチャーが存在しない環境に存在するスタンドアロンクラスターには役立ちます。

前提条件

  • 稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスターがある。
  • Ceph Monitor ノードへの root レベルのアクセス。

手順

  1. Cephadm シェルにログインします。

    [root@host01 ~]# cephadm shell

  2. アラートモジュールを有効にします。

    [ceph: root@host01 /]# ceph mgr module enable alerts

  3. アラートモジュールが有効になっていることを確認します。

    [ceph: root@host01 /]# ceph mgr module ls | more
    {
        "always_on_modules": [
            "balancer",
            "crash",
            "devicehealth",
            "orchestrator",
            "pg_autoscaler",
            "progress",
            "rbd_support",
            "status",
            "telemetry",
            "volumes"
        ],
        "enabled_modules": [
            "alerts",
            "cephadm",
            "dashboard",
            "iostat",
            "nfs",
            "prometheus",
            "restful"
        ]

  4. Simple Mail Transfer Protocol (SMTP) を設定します。

    構文

    ceph config set mgr mgr/alerts/smtp_host SMTP_SERVER
    ceph config set mgr mgr/alerts/smtp_destination RECEIVER_EMAIL_ADDRESS
    ceph config set mgr mgr/alerts/smtp_sender SENDER_EMAIL_ADDRESS

    [ceph: root@host01 /]# ceph config set mgr mgr/alerts/smtp_host smtp.example.com
    [ceph: root@host01 /]# ceph config set mgr mgr/alerts/smtp_destination example@example.com
    [ceph: root@host01 /]# ceph config set mgr mgr/alerts/smtp_sender example2@example.com

  5. オプション: デフォルトでは、アラートモジュールは SSL とポート 465 を使用します。

    構文

    ceph config set mgr mgr/alerts/smtp_port PORT_NUMBER

    [ceph: root@host01 /]# ceph config set mgr mgr/alerts/smtp_port 587

    重要

    SSL は、Red Hat Ceph Storage 6 クラスターではサポートされていません。アラートの設定中に smtp_ssl パラメーターを設定しないでください。

  6. SMTP サーバーへの認証:

    構文

    ceph config set mgr mgr/alerts/smtp_user USERNAME
    ceph config set mgr mgr/alerts/smtp_password PASSWORD

    [ceph: root@host01 /]# ceph config set mgr mgr/alerts/smtp_user admin1234
    [ceph: root@host01 /]# ceph config set mgr mgr/alerts/smtp_password admin1234

  7. オプション: デフォルトでは、SMTP From 名は Ceph です。これを変更するには、smtp_from_name パラメーターを設定します。

    構文

    ceph config set mgr mgr/alerts/smtp_from_name CLUSTER_NAME

    [ceph: root@host01 /]# ceph config set mgr mgr/alerts/smtp_from_name 'Ceph Cluster Test'

  8. オプション: デフォルトでは、アラートモジュールはストレージクラスターの健全性を毎分チェックし、クラスターの健全ステータスに変更があった場合にメッセージを送信します。頻度を変更するには、interval パラメーターを設定します。

    構文

    ceph config set mgr mgr/alerts/interval INTERVAL

    [ceph: root@host01 /]# ceph config set mgr mgr/alerts/interval "5m"

    この例では、間隔は 5 分に設定されています。

  9. オプション: アラートをすぐに送信します。

    [ceph: root@host01 /]# ceph alerts send

関連情報

  • Ceph の健全性メッセージの詳細は、Red Hat Ceph Storage Troubleshooting GuideHealth messages of a Ceph cluster セクションを参照してください。
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