第11章 ダッシュボードでの Ceph OSD の管理
ストレージ管理者は、Red Hat Ceph Storage Dashboard で OSD を監視および管理できます。
Red Hat Ceph Storage Dashboard の機能には、次のようなものがあります。
- OSD、OSD のステータス、統計、属性、メタデータ、デバイスの健全性、パフォーマンスカウンター、パフォーマンスの詳細などの情報をリスト表示します。
- OSD のアップ、ダウン、またはアウトのマーク付け、OSD のパージと再加重付け、スクラブ、ディープスクラブ、プロファイルの選択によるバックフィルアクティビティー調整を行います。
- OSD に関連付けられているすべてのドライブをリスト表示します。
- OSD のデバイスクラスを設定および変更します。
- OSD を新しいドライブとホストにデプロイします。
前提条件
- 稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスターがある。
-
Red Hat Ceph Storage Dashboard での
cluster-manager
のアクセスレベル
11.1. Ceph Dashboard での OSD の管理
Red Hat Ceph Storage Dashboard の Ceph OSD で以下のアクションを実行できます。
- 新規 OSD を作成します。
- OSD のデバイスクラスを編集します。
- フラグを No Up、No Down、No In または No Out とマーク付けします。
- OSD をスクラブしてディープスクラブします。
- OSD の加重を変更します。
- OSD を Out、In、Down、Lost にマークします。
- OSD をパージします。
- OSD を破棄します。
- OSD を削除します。
前提条件
- 稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスターがある。
- Dashboard がインストールされている。
- ホスト、モニター、およびマネージャーデーモンがストレージクラスターに追加されている。
手順
ダッシュボードのナビゲーションから、Cluster→OSDs に移動します。
OSD の作成
OSD を作成するには、OSDs List テーブルから Create をクリックします。
図11.1 OSD 用のデバイスの追加
注記使用可能なホストといくつかの使用可能なデバイスがあることを確認してください。Cluster→Physical Disks で使用可能なデバイスを確認し、Available をフィルタリングします。
Create OSDs フォームの Deployment Options セクションで、次のいずれかのオプションを選択します。
- Cost/Capacity-optimized: クラスターは、使用可能なすべての HDD でデプロイされます。
- Throughput-optimized: データの保存には低速のデバイスが使用され、ジャーナル/WAL の保存には高速のデバイスが使用されます。
- IOPS-optmized: 利用可能なすべての NVMe デバイスが OSD のデプロイに使用されます。
Advanced Mode セクションで、Add をクリックしてプライマリー、WAL、および DB デバイスを追加します。
- プライマリーデバイス: プライマリーストレージデバイスには、すべての OSD データが含まれます。
- WAL デバイス: Write-Ahead-Log デバイスは、BlueStore の内部ジャーナルに使用され、WAL デバイスがプライマリーデバイスよりも高速な場合にのみ使用されます。たとえば、NVMe または SSD デバイスです。
- DB デバイス: DB デバイスは、BlueStore の内部メタデータを格納するために使用され、DB デバイスがプライマリーデバイスよりも高速な場合にのみ使用されます。たとえば、NVMe または SSD デバイスです。
- セキュリティー上の目的でデータを暗号化するには、フォームの Features セクションで Encryption を選択します。
- Preview をクリックします。
OSD Creation Preview ダイアログで OSD を確認し、Create をクリックします。
OSD が正常に作成されたことを示す通知が表示され、OSD ステータスが in と down から in と up に変わります。
OSD の編集
OSD を編集するには、行を選択して Edit をクリックします。
- Edit OSD フォームから、デバイスクラスを編集します。
Edit OSD をクリックします。
図11.2 OSD の編集
OSD が正常に更新されたことを示す通知が表示されます。
OSD フラグのマーク付け
- OSD のフラグをマークするには、行を選択し、アクションドロップダウンから Flags をクリックします。
- Individual OSD Flags フォームで、必要な OSD フラグを選択します。
Update をクリックします。
図11.3 OSD フラグのマーク付け
OSD フラグが正常に更新されたことを示す通知が表示されます。
OSD のスクラブ
- OSD をスクラブするには、行を選択し、アクションドロップダウンから Scrub をクリックします。
OSDs Scrub 通知で、Update をクリックします。
図11.4 OSD のスクラブ
OSD のスクラブが正常に開始されたことを示す通知が表示されます。
OSD のディープスクラブ
- OSD をディープスクラブするには、行を選択し、アクションドロップダウンから Deep Scrub をクリックします。
OSDs Deep Scrub 通知で、Update をクリックします。
図11.5 OSD のディープスクラブ
OSD のディープスクラブが正常に開始されたことを示す通知が表示されます。
OSD の加重付けの変更
- OSD の重み付けを変更するには、行を選択し、アクションドロップダウンから Reweight をクリックします。
- Reweight OSD フォームに 0 - 1 の範囲で値を入力します。
Reweight をクリックします。
図11.6 OSD の加重の変更
OSD を out としてマークする
- OSD を out としてマークするには、行を選択し、アクションドロップダウンから Mark Out をクリックします。
Mark OSD out 通知で、Mark Out をクリックします。
図11.7 OSD を out としてマークする
OSD ステータスが out に変わります。
OSD を in としてマークする
- OSD を in としてマークするには、out ステータスの OSD 行を選択し、アクションドロップダウンから Mark In をクリックします。
Mark OSD in 通知で、Mark In をクリックします。
図11.8 OSD を in としてマークする
OSD ステータスが in に変わります。
OSD を down としてマークする
- OSD を down としてマークするには、行を選択し、アクションドロップダウンから Mark Down をクリックします。
Mark OSD down 通知で、Mark Down をクリックします。
図11.9 OSD を down としてマークする
OSD ステータスが down に変わります。
OSD を lost としてマークする
- OSD を lost としてマークするには、ステータスが out および down の OSD を選択し、アクションドロップダウンから Mark Lost をクリックします。
Mark OSD Lost 通知で、Yes, I am sure を選択し、Mark Lost をクリックします。
図11.10 OSD を lost としてマークする
OSD のパージ
- OSD をパージするには、ステータスが down の OSD を選択し、アクションドロップダウンから Purge をクリックします。
Purge OSDs 通知で、Yes, I am sur を選択し、Purge OSD をクリックします。
図11.11 OSD のパージ
すべてのフラグがリセットされ、OSD のステータスが in と up に戻ります。
OSD の破棄
- OSD を破棄するには、ステータスが down の OSD を選択し、アクションドロップダウンから Destroy をクリックします。
Destroy OSDs 通知で、Yes, I am sur を選択し、Destroy OSD をクリックします。
図11.12 OSD の破棄
OSD ステータスが destroyed に変わります。
OSD の削除
- OSD を削除するには、OSD を選択し、アクションドロップダウンから Delete をクリックします。
Delete OSDs 通知で Yes, I am sure を選択し、Delete OSD をクリックします。
注記障害のある OSD を置き換える必要がある場合は、OSD_ID を保持することができます。
図11.13 OSD の削除