2.3. Data Grid Server のバインドアドレスの変更
Data Grid Server は、Hot Rod エンドポイントおよび REST エンドポイントでインバウンドクライアント接続をリッスンするネットワーク IP アドレスにバインドします。IP アドレスを直接 Data Grid Server 設定で指定するか、サーバーインスタンスの起動時に指定できます。
前提条件
- 1 つ以上の Data Grid Server がインストールされている。
手順
以下のいずれかの方法で、Data Grid Server がバインドする IP アドレスを指定します。
Data Grid Server 設定を開き、
inet-address
要素の値を設定します。以下に例を示します。<server xmlns="urn:infinispan:server:14.0"> <interfaces> <interface name="custom"> <inet-address value="${infinispan.bind.address:192.0.2.0}"/> </interface> </interfaces> </server>
-b
オプションまたはinfinispan.bind.address
システムプロパティーを使用します。Linux
bin/server.sh -b 192.0.2.0
Windows
bin\server.bat -b 192.0.2.0
2.3.1. すべてのアドレスのリッスン
Data Grid Server 設定のバインドアドレスとして 0.0.0.0
メタアドレスまたは INADDR_ANY
を指定すると、利用可能なすべてのネットワークインターフェイスで着信クライアント接続をリッスンします。
クライアントのインテリジェンス
すべてのアドレスでリッスンするように Data Grid を設定すると、クラスタートポロジーで Hot Rod クライアントを提供する方法に影響します。Data Grid Server がバインドするインターフェイスが複数ある場合は、各インターフェイスに対して IP アドレスのリストを送信します。
たとえば、各サーバーノードがバインドするクラスターは以下のようになります。
-
10.0.0.0/8
サブネット -
192.168.0.0/16
サブネット -
127.0.0.1
ループバック
Hot Rod クライアントは、クライアントが接続するインターフェイスに属するサーバーノードの IP アドレスを受信します。クライアントが 192.168.0.0
に接続する場合、たとえば、10.0.0.0
でリッスンするノードについては、クラスタートポロジーの詳細を受け取りません。
ネットマスクの上書き
Kubernetes およびその他の環境は、IP アドレスの領域をサブネットに分割し、その異なるサブネットを単一のネットワークとして使用します。たとえば、10.129.2.100/23
および 10.129.4.100/23
は異なるサブネットにありますが、10.0.0.0/8
ネットワークに属します。
このため、Data Grid Server は、ホストシステムが提供するネットマスクを、プライベートネットワークと予約ネットワークの IANA 規約に従ったネットマスクで上書きします。
-
IPv4:
10.0.0.0/8
、100.64.0.0/10
、192.168.0.0/16`、172.16.0.0/12
、169.254.0.0/16
、および240.0.0.0/4
-
IPv6:
fc00::/7
およびfe80::/10
IPv4 については RFC 1112
、RFC 1918
、RFC 3927
、RFC 6598
、IPv6 については RFC 4193
、RFC 3513
を参照してください。
必要に応じて、ホストシステムが Data Grid Server 設定の network-prefix-override
属性を持つインターフェイスに提供するネットマスクを使用するように Hot Rod コネクターを設定できます。