8.4. 既知の問題
このセクションでは、Directory Server 12.0 の既知の問題と、該当する場合の回避法を説明します。
Directory Server は、/var/lib/dirsrv/slapd-instance_name/ldif/
からのみ LDIF ファイルをインポート可能
dsconf backend import
コマンドでは、インポートする LDIF ファイルへのパスを指定する必要があります。ただし、ファイルシステムと SELinux のアクセス許可、およびその他のオペレーティングシステムの制限により、Directory Server は /var/lib/dirsrv/slapd-instance_name/ldif/
ディレクトリーからのみ LDIF ファイルをインポートできます。LDIF ファイルが別のディレクトリーに保存されている場合、インポートは次のようなエラーで失敗します。
Could not open LDIF file "/tmp/example.ldif", errno 2 (No such file or directory)
この問題を回避するには、以下を実行します。
ファイルを /var/lib/dirsrv/slapd-instance_name/ldif/ ディレクトリーに移動します。
# mv /tmp/example.ldif /var/lib/dirsrv/slapd-instance_name/ldif/
dirsrv
ユーザーがファイルを読み取れるようにする権限を設定します。# chown dirsrv /var/lib/dirsrv/slapd-instance_name/ldif/example.ldif
SELinux コンテキストを復元します。
# restorecon -Rv /var/lib/dirsrv/slapd-instance_name/ldif/
レプリケーションマネージャーアカウントのパスワードを変更した後に Directory Server のレプリケーションに失敗する
Directory Server では、パスワード変更後に、レプリカ合意のパスワードキャッシュが適切に更新されません。そのため、レプリケーションマネージャーアカウントのパスワードを変更すると、レプリケーションが破損します。この問題を回避するには、Directory Server インスタンスを再起動します。その結果、キャッシュは起動時に再ビルドされ、レプリケーション接続は古いパスワードではなく新しいパスワードにバインドします。
389-ds-base
パッケージの既知の問題
389-ds-base
パッケージに含まれている Red Hat Directory Server の既知の問題は、Red Hat Enterprise Linux 9.0 リリースノートに記載されています。