第3章 コマンドラインを使用したマルチサプライヤーレプリケーションの設定
マルチサプライヤーレプリケーション環境では、2 つ以上の書き込み可能なサプライヤーが互いにデータを複製します。たとえば、マルチサプライヤーレプリケーションを設定してフェイルオーバー環境を提供し、複数のサーバーに負荷を分散します。その後、クライアントは読み取り/書き込みレプリカである任意のホストで読み取り/書き込み操作を実行できます。
このセクションでは、既存の Directory Server インスタンスが supplier1.example.com
という名前のホストで実行されていることを前提としています。この手順では、supplier2.example.com
という名前の別の読み取り/書き込みレプリカをトポロジーに追加する方法と、dc=example,dc=com
接尾辞のマルチサプライヤーレプリケーションを設定する方法を説明します。
3.1. コマンドラインを使用した新しいサプライヤーの準備 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
supplier2.example.com
ホストを準備するには、レプリケーションを有効にします。このプロセスでは、以下を行います。
- レプリケーショントポロジーでこのサーバーのロールを設定します。
- レプリケートされる接尾辞を定義します。
- このホストへの接続にサプライヤーが使用するレプリケーションマネージャーアカウントを作成します。
レプリケーショントポロジーに追加するサプライヤーで、以下の手順を実行します。
前提条件
- Directory Server インスタンスがインストールされている。詳細は、コマンドラインで .inf ファイルを使用して新しいインスタンスをセットアップする を参照してください。
-
dc=example,dc=com
接尾辞のデータベースが存在する。
手順
dc=example,dc=com
接尾辞のレプリケーションを有効にします。dsconf <supplier2_instance_name> replication enable --suffix "dc=example,dc=com" --role "supplier" --replica-id 1 --bind-dn "cn=replication manager,cn=config" --bind-passwd "password"
# dsconf <supplier2_instance_name> replication enable --suffix "dc=example,dc=com" --role "supplier" --replica-id 1 --bind-dn "cn=replication manager,cn=config" --bind-passwd "password"
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow このコマンドは、
supplier2.example.com
ホストをdc=example,dc=com
接尾辞のサプライヤーとして設定し、このエントリーのレプリカ ID を1
に設定します。また、このコマンドは、指定したパスワードを持つcn=replication manager,cn=config
ユーザーを作成し、このアカウントが接尾辞の変更をこのホストにレプリケートするのを許可します。重要トポロジー内のすべてのサプライヤーにわたって、1 つの接尾辞に対するレプリカ ID は
1
から65534
の間の一意の整数である必要があります。
検証
レプリケーション設定を表示します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow これらのパラメーターは以下を示しています。
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nsDS5ReplicaBindDN
は、レプリケーションマネージャーアカウントを指定します。 -
nsDS5ReplicaRoot
は、レプリケートされる接尾辞を設定します。 -
nsDS5ReplicaType
を3
に設定して、このホストがサプライヤーであることを定義します。
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