3.2. レガシー BIOS ファームウェアのシステム
ブートメディアの boot/grub2/grub.cfg 設定ファイルには、事前設定されたメニューエントリーのリストと、外観とブートメニュー機能を制御する他のディレクティブが含まれます。設定ファイルでは、Red Hat Enterprise Linux のデフォルトメニューエントリー (Test this media & install Red Hat Enterprise Linux 10) が以下のブロックで定義されます。
ここでは、以下のようになります。
menuentry: エントリーのタイトルを定義します。これは引用符または二重引用符 (' または ") で指定されます。--classオプションを使用して、メニューエントリーを異なるクラスにグループ化できます。これは、GRUB2 テーマを使用してスタイルを変更できます。注記各メニューエントリーの定義は中括弧 ({}) で囲む必要があります。
linux: ブートするカーネル (上記の例では/images/pxeboot/vmlinuz) と、その他の追加オプション (存在する場合) を定義します。これらのオプションをカスタマイズして、ブートエントリーの動作を変更できます。Anaconda に適用可能なオプションの詳細は、RHEL の自動インストール を参照してください。主なオプションはinst.ks=で、キックスタートファイルの場所を指定できます。ブート ISO イメージにキックスタートファイルを配置し、inst.ks=オプションを使用してその場所を指定できます。たとえば、kickstart.ksファイルをイメージの root ディレクトリーに配置し、inst.ks=hd:LABEL=RHEL-10-0-BaseOS-x86_64:/kickstart.ksを使用できます。また、dracut.cmdline(7)の man ページに記載されている dracut オプションを使用することもできます。重要ディスクラベルを使用して特定のドライブを参照する場合 (例:
inst.stage2=hd:LABEL=RHEL-10-0-BaseOS-x86_64)、すべてのスペースを\x20に置き換えます。initrd: ロードする初期 RAM ディスク (initrd) イメージの場所。grub.cfg設定ファイルで使用されるその他のオプションは以下のとおりです。set timeout: デフォルトのメニューエントリーが自動的に使用される前に、ブートメニューが表示される時間の長さを決定します。デフォルト値は 60 です。つまり、メニューが 60 秒間表示されます。この値を-1に設定すると、タイムアウトを完全に無効にします。注記この設定によりデフォルトのブートエントリーがすぐに有効になるため、ヘッドレスインストールの実行時にタイムアウトを 0 に設定すると便利です。
submenu: submenu ブロックを使用すると、メインメニューにエントリーを表示する代わりに、サブメニューを作成してその下にいくつかのエントリーをグループ化できます。デフォルト設定の Troubleshooting サブメニューには、既存のシステムをレスキューするエントリーが含まれます。エントリーのタイトルは、引用符または二重引用符 (' または ") で囲まれています。submenu ブロックには、上記のように 1 つ以上のメニューエントリー定義が含まれており、ブロック全体は中括弧 ({}) で囲まれています。以下に例を示します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow -
set default: デフォルトエントリーを決定します。エントリー番号は 0 から始まります。3 番目のエントリーをデフォルトにしたい場合は、setdefault=2などを使用します。 -
theme: GRUB2 テーマファイルが含まれるディレクトリーを決定します。テーマを使用して、ブートローダーの視覚的な要素 (背景、フォント、および特定の要素の色) をカスタマイズできます。