2.2. product.img ファイルの作成
product.img
イメージファイルは、インストーラーのランタイムに既存ファイルを置き換える、または新たなファイルを追加する、ファイルを含むアーカイブです。起動中の Anaconda はブートメディアの images/
ディレクトリーからこのファイルを読み込みます。そしてこのファイル内にあるファイルを使用してインストーラーのファイルシステム内にある同一名のファイルを置換します。インストーラーのカスタマイズにはこれが必要になります (例えば、デフォルトのイメージをカスタムのもので置き換える場合)。product.img
イメージに含まれるディレクトリーは、インストーラーと同じディレクトリー構造である必要があります。
本ガイドで説明する 2 つのトピックでは、製品のイメージを作成する必要があります。以下の表では、ディレクトリー構造内におけるイメージファイルの正しい場所を示しています。
カスタムコンテンツのタイプ | ファイルシステムの場所 |
---|---|
Pixmaps (ロゴ、サイドバー、トップバー、など) | /usr/share/anaconda/pixmaps/ |
インストール進捗画面のバナー | /usr/share/anaconda/pixmaps/rnotes/en/ |
GUI スタイルシート | /usr/share/anaconda/anaconda-gtk.css |
Installclasses (製品名変更用) | /run/install/product/pyanaconda/installclasses/ |
Anaconda アドオン | /usr/share/anaconda/addons/ |
以下の方法で有効な
product.img
ファイルを作成します。
手順2 product.img の作成
/tmp
などの作業ディレクトリーに移動し、product/
という名前のサブディレクトリーを作成します。$
cd /tmp$
mkdir product/- 置換するファイルの場所と同じディレクトリー構造を作成します。例えば、アドオンをテストする場合、これがインストールシステムの
/usr/share/anaconda/addons
に配置されているとすると、作業ディレクトリー内で同じ構造を作成します。$
mkdir -p product/usr/share/anaconda/addons注記インストーラーのランタイムファイルシステムをブラウズするには、インストールを起動し、仮想コンソール 1 に切り替え (Ctrl+Alt+F1) その後に 2 つ目の tmux ウィンドウに切り替えます (Ctrl+b 2)。これでファイルシステムをブラウズするためのシェルプロンプトが開きます。 - カスタマイズしたファイル (この例では、Anaconda 用のカスタムアドオン) を新規作成したディレクトリーに配置します。
$
cp -r ~/path/to/custom/addon/ product/usr/share/anaconda/addons/ - インストーラーに追加するすべてのファイルについて、上記の 2 つのステップを繰り返します (ディレクトリー構造の作成および変更済みファイルの移動)。
- このディレクトリーの root に
.buildstamp
ファイルを作成します。これは、product.img
ファイルになります。このファイルは、product.img
ファイルになります。以下は、Red Hat Enterprise Linux 7.4 からの.buildstamp
ファイルの例です。[Main] Product=Red Hat Enterprise Linux Version=7.4 BugURL=https://bugzilla.redhat.com/ IsFinal=True UUID=201707110057.x86_64 [Compose] Lorax=19.6.92-1
IsFinal
パラメーター。そのイメージが製品のリリース (一般公開) バージョンである (True
) か、アルファ、ベータ、内部マイルストーンなどのプレリリース版である (False
) かを指定します。 product/
ディレクトリーに移動し、product.img
アーカイブを作成します。$
cd product$
find . | cpio -c -o | gzip -9cv > ../product.imgこれでproduct.img
ファイルがproduct/
ディレクトリーの 1 つ上のレベルに作成されます。product.img
ファイルを抽出した ISO イメージのimages/
ディレクトリーに移動します。
この手順が完了したら、カスタムファイルは適切なディレクトリーに配置されます。続行できます「カスタムブートイメージの作成」変更を含む新しいブータブル ISO イメージを作成します。
product.img
ファイルはインストーラーの起動時に自動的に読み込まれます。
注記
ブート用メディアに
product.img
ファイルを追加する代わりに、別の場所にこのファイルを追加し、ブートメニューで inst.updates=
ブートオプションを使用して読み込むことができます。この場合、イメージファイルは任意の名前を指定することができ、インストールシステムからこの場所にアクセス可能な限り、任意の場所 (USB フラッシュドライブ、ハードディスク、HTTP、FTP、または NFS サーバー) に配置できます。
Anaconda 起動オプションの詳細は『Red Hat Enterprise Linux 7 インストールガイド』 を参照してください。