2.2. カーネルの設定項目の使用方法
カーネルの設定項目を修正するには、以下の 3 つの方法があります。
-
sysctl
コマンドを使用する方法 -
/etc/sysctl.d/
ディレクトリーで設定ファイルを手動で修正する方法 -
シェルを経由して、
/proc/sys
にマウントされた仮想ファイルと相互作用する方法
すべての起動時パラメーターが sysfs サブシステムの制御下にあるわけではありません。いくつかのハードウェア固有のオプションは、カーネルのコマンドライン上に設定する必要がありますが、これらのオプションについては、本ガイドの Kernel Parameters セクションを参照してください。
2.2.1. sysctl コマンドの使用
sysctl
コマンドを使用して、カーネルの設定項目を表示、読み取り、および設定します。表示または読み取りの際のカーネルの設定項目のフィルター、そしてカーネルの設定項目の一時的または永続的な設定が可能となります。
変数の表示
# sysctl -a
変数の読み取り
# sysctl kernel.version kernel.version = #1 SMP Fri Jan 19 13:19:54 UTC 2018
変数の一時的な書き込み
# sysctl <tunable class>.<tunable>=<value>
変数の永続的な書き込み
# sysctl -w <tunable class>.<tunable>=<value> >> /etc/sysctl.conf
2.2.2. /etc/sysctl.d 内のファイルの変更
起動時にデフォルトをオーバーライドするには、手動で /etc/sysctl.d
にファイルを追加することも可能です。
/etc/sysctl.d
に新しいファイルを作成します。# vim /etc/sysctl.d/99-custom.conf
以下の形式で、設定したい変数を 1 行に 1 つずつ入れていきます。
<tunable class>.<tunable> = <value> + <tunable class>.<tunable> = <value>
- ファイルを保存します。
-
変更を有効にするためにマシンを再起動するか、
または
sysctl -p /etc/sysctl.d/99-custom.conf
を実行して再起動せずに変更を適用します。