4.2. カーネルソースチェッカー
Linux カーネルモジュールのソースチェッカー (ksc) は、所定のカーネルモジュール内におけるホワイトリスト以外の記号を確認するツールです。Red Hat パートナーもこのツールを使用して、Red Hat Bugzilla データベースにバグを報告することで、ホワイトリストに含まれる記号のレビューを要求できます。
4.2.1. 用途
本ツールは "-k" オプションでモジュールへのパスを受け取ります。
# ksc -k e1000e.ko Checking against architecture x86_64 Total symbol usage: 165 Total Non white list symbol usage: 74 # ksc -k /path/to/module
出力は、$HOME/ksc-result.txt
に保存されます。ホワイトリストへ追加された記号のレビューが要求されると、ホワイトリストに記載されていない各記号の使用方法の説明が ksc-result.txt
ファイルに追加される必要があります。"-p" オプションで ksc
を実行することで、リクエストバグを報告することができます。
KSC は現在、xz 圧縮をサポートしていません。 ksc ツールは、xz 圧縮方法を処理できず、以下のエラーメッセージを表示します。
Invalid architecture, (Only kernel object files are supported)
この制限がなくなるまで、システム管理者は ksc ツールを実行する前に、xz 圧縮を使用して任意のサードパーティーモジュールを手動でデプロイメントする必要があります。