第5章 Performance Co-Pilot (PCP)
5.1. PCP の概要およびリソース
Red Hat Enterprise Linux 7 は Performance Co-Pilot (PCP)のサポートを提供します。これは、システムレベルのパフォーマンス測定値を監視、視覚化、保存、および分析するためのツール、サービス、およびライブラリースイートです。軽量な分散 アーキテクチャーであることから複雑なシステムの一元的な分析に非常に適しています。パフォーマンスメトリックスは、Python、Perl、C++、および C インターフェイスを使用して追加できます。分析ツールではクライアントの API (Python、C++、C) を直接使用でき、リッチな Web アプリケーションでは JSON インターフェイスを使用して利用可能なすべてのパフォーマンスデータを確認することができます。
PCP では以下を行うことができます。
- リアルタイムデータの監視と管理
- 履歴データのログと取得
履歴データを使用して、現在の結果とアーカイブされたデータを比較し、問題のあるパターンを分析することができます。
Performance Metric Collection Daemon (
pmcd
)は、ホストシステムでパフォーマンスデータを収集し、pminfo や pmstat などのさまざまなクライアントツールを使用して、同じホストまたはネットワークでこのデータを取得、表示、アーカイブ、および処理するために使用できます。pcp パッケージは、コマンドラインツールと、基本的な機能を提供します。グラフィカルツールには pcp-gui パッケージが必要です。
PCP で配布されるシステムサービスとツールの一覧については、表A.1「Red Hat Enterprise Linux 7 で Performance Co-Pilot により配布されるシステムサービス」 と 表A.2「Red Hat Enterprise Linux 7 で Performance Co-Pilot により配布されるツール」 を参照してください。
関連情報
- PCPIntro という名前の man ページでは、Performance Co-Pilot について紹介しています。利用可能なツールのリスト、利用可能な設定オプションの説明、および関連する man ページのリストが提供されます。デフォルトでは、包括的なドキュメントは
/usr/share/doc/pcp-doc/
ディレクトリー(特に 『Performance Co-Pilot User's and Administrator's Guide』 および 『Performance Co-Pilot Programmer's Guide』 )にインストールされます。 - PCP については、Red Hat カスタマーポータルのIndex of Performance Co-Pilot (PCP) articles, solutions, tutorials and white papersを参照してください。
- すでに精通している古いツールの機能がある PCP ツールを調べる必要がある場合は、Red Hat ナレッジベースの記事Side-by-side comparison of PCP tools with legacy toolsを参照してください。
- Performance Co-Pilot の詳細な説明と使用方法については、DOCUMENTATIONから公式な PCP ドキュメントを参照してください。Red Hat Enterprise Linux ですぐに PCP を使用する場合は、PCP Quick Reference Guideを参照してください。公式な PCP Web サイトには、FAQ (よくある質問のリスト) も含まれます。