検索

8.3. ソリッドステートディスク

download PDF
ソリッドステートディスク (SSD) は、回転磁気プラッターではなく、NAND フラッシュチップを使用して永続データを保存します。論理ブロックアドレスの全範囲にわたってデータへのアクセス時間は一定になります。ギガバイト単位のストレージ領域としてはより高価で、ストレージ密度が少なくなっていますが、HDD に比べ、レイテンシーが低く、スループットが高くなっています。
SSD の使用済みのブロックが、ディスク容量を占有してくると、通常パフォーマンスは低下します。パフォーマンスの低下レベルはベンダーによって異なりますが、このような状況では、すべてのデバイスでパフォーマンスが低下します。破棄動作を有効にすると、この低下を軽減できます。詳細は、「メンテナンス」 を参照してください。
デフォルトの I/O スケジューラーと仮想メモリーのオプションは SSD 使用に適しています。
SSD に関する詳細については、『Red Hat Enterprise Linux 7 ストレージ管理ガイド』のソリッドステートディスクの導入ガイドラインの章を参照してください。

SSD のチューニング時に考慮すべき点

SSD のパフォーマンスに影響を及ぼす可能性のある設定を行う場合には、以下の点を考慮してください。
I/O スケジューラー
I/O スケジューラーはどれでも、ほとんどの SSD で適切に動作することが想定されます。ただし、他のストレージタイプと同様に、特定のワークロードに対する最適な設定を決定するためにベンチマーク評価を行うことを推奨します。SSD を使用する場合、I/O スケジューラーの変更は特定のワークロードのベンチマーク評価を行う場合に限ることを推奨しています。I/O スケジューラーを切り替える方法は、/usr/share/doc/kernel-version/Documentation/block/switching-sched.txt ファイルを参照してください。
Red Hat Enterprise Linuxnbsp 7.0 では、デフォルトの I/O スケジューラーは Deadline です (SATA ドライブの場合を除く)。SATA ドライブでは、CFQ がデフォルトの I/O スケジューラーです。高速ストレージの場合、Deadline のパフォーマンスは CFQ を上回り、特別なチューニングを実施しなくとも優れた I/O パフォーマンスが得られます。ただし、このデフォルトは一部のディスク (SAS の回転ディスクなど) には適さない場合があります。その場合には、I/O スケジューラーを CFQ に変更します。
仮想メモリー
I/O スケジューラーと同様に、仮想メモリー (VM) サブシステムには特別なチューニングは必要ありません。SSD の I/O が高速であるという性質上、vm_dirty_background_ratiovm_dirty_ratio の設定を下げようとしてください。書き出しのアクティビティーが増えても、通常はディスク上の他の操作のレイテンシーに悪影響を与えないためです。ただし、このチューニングで 総 I/O 処理が増加する 場合があるため、ワークロードに固有のテストを実施しない限りこのチューニングは推奨できません。
スワップ
SSD はスワップデバイスとしても使用でき、通常ページアウトおよびページインに優れたパフォーマンスを示します。
Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.